現実。 ページ34
少しづつ、思い出してくる。
1人1人、会って、目を合わせて、会話を重ねれば……優しく、温められるように。
「私、みんなのこと……大好きだったんだね」
ウルビダに聞けば、気持ち悪いと吐き捨てられたけどどことなく嬉しそうなウルビダを見ればわかった。
それでも、こんなに大好きな皆を置いて、逃げ出した理由がわからない。
「ところで、どうして私はガイアのユニフォームを着てるの？」
「正式にガイアに入ったから」
「拒否します。私はプロミネンスです、」
ため息をついたウルビダが、呆れた様に放った。
「お父様の決定だ」
どくん、と心臓が脈打った。
もし、もしかしたら、お父様に会って直接聞けば私は……お父様とあの日何を話したか思い出すのかな。
「それと、明日雷門と試合することになってる」
「え？ガイアが？」
「ああ。グランが勝手に取り次いできたんだ」
ウルビダが立ち上がり、見下ろして……さっきとは全然違う冷たくて、痛くて、怖い目をして……。
「Aも明日一緒に行くんだ。これは命令だ」
「はっ……？」
それで、私はガイアの共有スペースで、ユニフォームをきて、居たの？
なんの意味があるの。
そもそも、今、円堂くんはどこにいるの。
どうして、今、ガイアとして連れていかれるの？
.
抵抗も虚しく、あっという間に時間は過ぎて……。
ウルビダに手をしっかり捕まれ私は……ガイアとして皆の前に現れることになった。
こわい。
裏切り者だと、言葉にされて、突き放されるのが、こわい。
心の準備も何も無くて、一瞬でワープした先は見知らぬ校庭のグランドだった。
眩い光とともに、眩きをすれば懐かし皆がいて。
知らない人もいて。
思わず、ウルビダの陰に隠れた。
「やあ、円堂くん」
「まさか…ヒロト」
みんなは、私に気付いてるの？わかんない、けど、とても…絶望したような、血の気が引いていく顔。
「これが俺のチーム、ザ・ジェネシスだ」
血の気が、引いた。
ウルビダの手を振り払い、悠々に自己紹介をしているグランを睨み付けた。
円堂くんがグランをヒロトって呼んだんだ。
宇宙人だったのかと、絶望したんだ。
「さあ、円堂くん……サッカーやろうよ」
「その前に、説明して」
グランの襟首を掴み、強引にこっちを向かせるとグランが瞬きをして。
「どうしたのA。これから円堂くんとの試合なのに」
「ガイアが……ジェネシスってなに。なんで私がジェネシスにいるの」
「何だそんなこと」
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守羽(プロフ) - マナさん» コメントありがとうございます。すみません…手違いで先に続編を立ててしまった次第です。本日続編分まで合わせて更新するのでお待ち頂けたら幸いです。 (2022年8月19日 16時) (
レス) id: d0d25ba477 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - この話の続きが気になってますが、パスワードがかかっており話が読めないのですが…… (2022年8月19日 9時) (レス) id: dac527e381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楸 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hisagi/
作成日時：2022年8月14日 14時
