睡眠。* ページ12
皆の元へ戻る頃には、すっかり日も暮れて。
瞳子監督へ不満をぶつける染岡くんの姿。円堂くんを見るなり、何で止めなかったのかと染岡くんの言葉が脳に響いてきた。
秋達の姿が見えないのを確認して、キャラバンへ向かおうとした私の腕を引き止めたのは、
修也くんの手じゃなくて。
「っ！」
思わず振り払えば、びっくりした染岡くんがそこに居た。
「わりぃ、そんなに驚くとは思わなくて」
「…ぁ、」
「A…？」
違う。わかってる、わかってるのに、わからない。
修也くんじゃ、ない。
瞳子監督の携帯が鳴り、新戦力を求めに北海道まで行くことが決まった。
ごめん、染岡くん。言葉にならなかった謝罪は、頭1つ下げる事でしか表せなくて。震えた手を隠しキャラバンへ。
瞳子監督と古株さんが経路設計を編む中、皆もキャラバンへ乗り込み白恋中の吹雪士郎を調べた。
.
動き出した振動で、私はすっと目を閉じた。
「なあ、伝説のエースストライカーってどんなやつだと思う？」
「ウチのエースストライカーは豪炎寺に決まってるだろ」
「おわ、しー！Aが起き…無いな」
それから、私が眠っている間に財前総理が戻ってきた事を知らされる。
微睡む意識の中で、塔子さんが東京には戻らない事を決意した事は聞こえた、
けど、だめだ。眠い。
「…なあ、おい。Aずっと寝てないか？」
「言われてみれば、途中起きたりしてなかった？染岡くん」
「いや、起きてないはず」
「あ、夏未さん…」
誰かが、何かを話しているのは聞こえるけど、海の中にいるみたいによく聞こえなくて。
不意に、額に鋭い痛みが走って目をゆっくり開けて、額を抑える。
「いたい、」
「叩いたもの」
「らいもんさん…」
瞬きをすれば、平手打ちしました。と言わんばかりの構えをした雷門さんが仁王立ちしてた。
「ここどこ」
「国会議事堂よ」
あれ、北海道行くんじゃなかった？目をこすれば、染岡くんが気まずそうにこちらを見ていた。
なによう。
「貴方、ずっと寝てるようだけど」
「んー？元々いっぱい寝る方だから気にしなくて大丈夫だよ」
ゆっくり腕を伸ばして、欠伸をすれば雷門さんからだからといって、とお小言が聞こえ始めた。
大丈夫。と笑いかけておやすみ、ともう一度横になれば、怒った雷門さんを止める秋の声が聞こえた。
.
「いたっ？！え？？なに？？」
再び痛みで起きたら山の中。
私、捨てられるんですか？
やっぱり仁王立ちした雷門さん。
「自主練するの？」
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守羽(プロフ) - マナさん» コメントありがとうございます。すみません…手違いで先に続編を立ててしまった次第です。本日続編分まで合わせて更新するのでお待ち頂けたら幸いです。 (2022年8月19日 16時) (
レス) id: d0d25ba477 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - この話の続きが気になってますが、パスワードがかかっており話が読めないのですが…… (2022年8月19日 9時) (レス) id: dac527e381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楸 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hisagi/
作成日時：2022年8月14日 14時
