自由な君と。- 豪炎寺修也 - ep2 (ページ1)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:14,327 hit

勝利のホイッスルを。* ページ1

無念の退場をした土門くんと、修也くんのファイン…喝！により気持ちを切り替えた円堂くんは新必殺技と共に戻った。
転んでもタダじゃ起きないとはまさにこの事か。

攻めのチャンス。染岡くんと修也くんが隙を逃さずにシュートを。
至近距離というかもう直だよそれ。パワーシールドを破った修也くん。

一進一退の攻防戦。
帝国学園が皇帝ペンギン2号の構えに、うち放たれたそのシュートを円堂くんは絶対に止める！と両手でボールを確実に捉えた。

円堂くんが守ったこの一点を皆が真剣に、丁寧に、気持ちで心で繋いでいくのがここからでもわかる。

いつの間にか上がっていた壁山くんが跳ね上がり、
イナズマ落とし？そうおもった瞬間、壁山くんの影から円堂くんが。
2人で飛び上がり、イナズマ1号を打ち込む。

2点を制したのは、雷門だ。

「やったー！」と木野さんに飛び付き、雷門さんと音無さんと皆で喜んだ瞬間、試合終了のホイッスルが鳴り響いた。

目を見合わせてもう一度、わーっと抱き合った。

優勝トロフィーを掲げていっぱいの雷門コールと声援をあびる皆に込み上げてくるあったかい気持ち。

皆も同じ気持ちなのかな。

控え室に戻る途中、修也くんにかけよると何も言わずに微笑まれた。
うん。ご機嫌だ。もっとみんなみたいにわーって喜んでもいいのに。

電車で帰る途中、響木さんが打ち上げは雷雷軒で、と声をかけてくれたので皆で雷雷軒へ。

先頭を歩く響木さんへ駆け寄り、お手伝いしますよと腕をまくって見せれば要らんと突っぱねられて、木野さん達を見てからもう一度。

「遠慮しないでください。なんて言ってもジャージですから」

木野さん達は制服だから、ここは私が。にししと笑うと呆れたように照れくさそうに任せたと了承してくれる。

「私達も手伝います」

木野さんと音無さんが駆けよればそんなに入らないから大人しくしてろ、ときっぱり断る。

「私はジャージだから気にしないで！それに結構勝手が知れてるんだ」

鬼瓦さんとお話してる時とか、結構お手伝いさせてもらっている。
まあ運んだり盛り付けだけなんだけど。

雷雷軒につき、早速、本日貸切と雑に書かれた紙を渡されて扉へ貼り付ける。

奥から順に詰めて座るように促され、順々にテーブル席やカウンターへ座っていけば、風丸くんの隣に雷門さんが。

そしてその隣に修也くんが座った。ちょっとだけ、むっとしてしまう。

「両手に花だね、豪炎寺くん」
「…え」

餃子を食べる手が止まった。