神様戦―カミサマイクサ―６【気象・山】 (ページ10)

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其の拾ページ10

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炎に対抗しうるもの、それは水。
水は炎を消し去った。

「くっ」
「ふふっ。口だけ？やっぱり弱いわね」

蔑むスミシロに、反論したのは。

「弱くてもいいじゃないですか」
「ニノ…」

先ほどまで、蔦の籠の中にいたはずの二宮だった。
見れば、相葉と松本も隣に立っている。

「翔ちゃん、四人でアイツ倒そう」

そう言った相葉はスミシロを見つめていた。
櫻井は頷いて、言霊を言う。

「燃やし尽くせ」

三人もその後に続く。

「にょきにょき！」
「ビリビリ」
「俺のとっておき、見せてやるよ」

松本が指を鳴らすと、ポーチから数多ものナイフが飛び出す。
放たれた炎と雷と植物とナイフ。
しかしスミシロは背中の翼を羽ばたかせ、それらの攻撃を避けていく。

「バカねぇ。私には翼があるのよ。その程度の攻撃を避けるなんて、容易いわ」
「それでも、燃やし尽くしてやる！」
「にょきにょきっ!!」
「ビリビリ！」

言霊を紡ぎ、指を鳴らし、矢継ぎ早に攻撃していく。
ふわふわと攻撃は回避され、スミシロにダメージを与えられない。
当然、その間にもスミシロは杖を振るい、様々な攻撃を仕掛けてくる。

「くそっ、なんで当たらねぇんだよ!!」

松本は舌打ちをして言った。
どうにかしてダメージを与えなければいけないというのに、翼で自由に飛び回るスミシロに彼らの神通力が通用しない。

「体力は消費したくないんですがね…」
「仕方ないだろ。当たるまで攻撃するしかない。焼き尽くせ!!」

劫火は放たれた。