神様戦―カミサマイクサ―６【気象・山】 (ページ1)

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第九章・君だけの空間―セカイ― 其の壱ページ1

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白の女、スミシロはを見て、四人はゾッとした。
纏う空気は重く、確かな憎悪が伝わってくる。
きっと、その面に隠された顔は歪められているのだろう。
面は不気味なほど笑っているのだが。

「貴方たち、智を迎えに来たの？」
「ああ」
「それを智が望まなくても？」
「それは…」
「あら、そこで止まるの」

スミシロがクスクス笑い声を上げる。
それに意外そうに松本が声を上げる。

「あんた、リーダーのことは名前で呼ぶんだな」
「当然よ。彼は貴方たちとは格が違う」
「…格？」

なぜかスミシロは誇らしげだ。
相葉が呟く。

「バグの姫君」

その瞬間、彼女を中心に白い何かが広がった。

「なんだよ、これ」

彼女を中心に展開されたのは、真っ白の空間。
それは無限に広がる白。
あまりに白すぎて、上も下もわからない。
頭がおかしくなりそうだ。

「ここは私のものじゃない。彼が作った世界。彼の家で、神域で、私が生まれた場所」
「は…？」
「今、ここに彼はいない。外に居るけれど、きっと、絶対、見ているわ。」

スミシロが愛しげな声で言うと、周りに出現する人間。
それはふらふら揺れている。

「な、なんだよ、この人たち」

スミシロが笑い、言うと。

「ふふ、行きなさい、有象無象たち!!」
有象無象が、襲いかかる。
それを使う彼女は、まるで女王。