神様、みつけた≪2≫ (ページ11)

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第60話ページ11

「じゃあ、明日は一緒に頑張ろうね」

ついに到着してしまった自分のアパート、玄関前。

まだどこかぎこちなく繋いでいる手を離そうとしたら、逆にぎゅっとシャオジュンに握られてしまい、思わず彼の顔を見た。

「がんばれるおまじない」

彼がそう言った後、繋がれた手を引き寄せられて、唇にキスをされた。

少し触れるだけの一瞬のことだったけれど、その温かさはじんわりと無限に広がっていくようだった。

「……おまじない」

彼の言葉を復唱してみる。

うん、本当に強大なおまじないだ。

「Aが頑張るとき、おまじないを使うの知ってるから。今回は俺もおまじないをしてみた」

私がおまじないをする、そんな小さなことすら覚えていてくれたことに嬉しくなった。

「素敵なおまじないだね」

「うん、だから今回は効果二倍だよ。効きすぎちゃうかも？」

「ふふ、明日が楽しみだね」

彼に改めて感謝を伝えようと口を開こうとする。

が、同時にガチャリ、としてはならないドアを開ける音がした。

「あっ……

ぉ、かあさん……」

反射的に繋いでいた手を乱暴に振り払ってしまった。

「えっと、これは、その……」