第27話 ページ29
稀咲side
…気を抜いていた。
のし上がるために計画を立てて、着々とその計画は進んでいた。
それを進めていく上での過程で、恨まれることは少なくなかった。
一人でいる時を狙われたのか、いいタイミングでいつだか陥れた奴らが現れてボコボコにされた。
公園のベンチでぼーっとしていたら、見覚えのない女が｢え？！稀咲くん？だよね？｣と声をかけてきた。
｢…？｣
｢アレ、おぼえてない？！廿楽だよ！廿楽A！｣
｢…あ、塾の｣
俺に声をかけてきた女は、昔塾が同じ奴だった。
随分見た目が変わったが。
そういや廿楽Aってマイキーの想い人だったような気がする。
こいつの親は結構な毒親だった。見た目も地味で、友達を作る必要は無いと言われていたらしく、塾でも端に居た。
全国模試1位の俺と話すのは親も許していたらしいが。
廿楽Aは親の操り人形にされているのか、と思った。
それなのに大した実力も伴わず、可哀想な奴だと思った。
だが別に仲良くする理由も思いつかなくて。
だが今目の前にいる廿楽Aは、どうやら変わったようだった。見た目だけじゃなく中身も。
｢てか稀咲くんこんなボロボロになっちゃってどうしたの？！喧嘩？見た目変わったもんね、いや私も大概か！｣
ははは！と楽しそうに笑う廿楽Aに、昔の暗かった姿の面影は微塵も感じなかった。
テキパキと絆創膏や消毒液を取り出す姿を見て、なんでこんな用意周到なんだ？とかなんとか、働かない頭で考えた。
｢稀咲くんも喧嘩とかするんだね〜、ひぇ〜。｣
｢…俺がふっかけたわけじゃねえけどな｣
｢え、絡まれたってこと？！大変だね…稀咲くん頭いいイメージだから喧嘩強いとか想像できないなぁ…｣
｢俺は別に強くない。のし上がるのに腕っ節は必要ない｣
廿楽Aは俺の言葉に対して｢へーー！すごいね、かっこいい！｣と答えた。
何故か、すごく新鮮だと思った。
｢私最近ヤンチャしてる人と仲良くなることが多くてさ、自分の身を守れるのは腕っ節が必須だ！って思ってたけど、そんな考え方もあるんだね〜。やっぱ稀咲くんはすごいなあ。｣
真正面から自分を肯定されたのは初めてだった。
…俺にはこの人が必要だと思った。
____________
稀咲さんはAちゃんに対して恋愛感情はないけど、デロデロに依存して激重感情抱いてるといいなって…
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ダリア - みんなが幸せになれる世界線を見たいです。大変だと思いますが、全員生存ルートお願いします!!orz 無理せず頑張って下さいね。 (2021年8月24日 18時) (
レス) id: bf25fb1662 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - ほのぼのしてるのが好きなので､､､､､小説位ではみんなが笑顔で笑いあっているのをみたいです（ (2021年8月21日 17時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
まな - イザナとエマちゃんが死んだらいやなので、救済を求みます!! (2021年8月19日 23時) (レス) id: e404c70624 (このIDを非表示/違反報告)
カルト(プロフ) - 全員生存ルートでいいと思います！というか全員生存ルートがいいです(( ホンマに…小説でも毎回エマちゃんとか場地さんとかイザナが死んでるのみたらツラすぎて死にそうで…だから全員生存ルートでお願いします (2021年8月18日 1時) (レス) id: 9423df4f37 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 皆生存ルートで全然良いと思います（真顔）とても面白かったです！！これからも更新よろしくお願いします！！！ (2021年8月18日 1時) (レス) id: 54e499462f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むむ子 | 作成日時：2021年7月18日 23時
