流星群 (ページ12)

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残酷に続いてくこの路でページ12

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(Shintaro)

テレビに映るAは、以前会った時より痩せていた。大きな仕事へ向けて食事制限をしていたのは知っていたけれど、それにしたって痩せすぎているようだった。それに顔色も悪い気がする。心配で会いたいのに、いくら誘いの連絡を入れても仕事だからと断られている俺にはなにもできることがなかった。

Aの家の合鍵を持っているんだから、家に行っちゃえばいいと思いつつもどこか避けられている雰囲気を感じて踏み込むことができない。それにユウキも良い気がしないだろう。そんな言い訳を並べながら、テレビ局の楽屋で、キーケースにぶら下がったAの家の合鍵を見て「ハア」とため息を吐いた。

「なに、どうしたの慎太郎。」
「樹・・や、なんでもない。」
「・・そういや、Aも局にいるっぽいよ。楽屋があった。俺が楽屋覗いた時は誰もいなかったけど。」

樹からその情報を聞くや否や、楽屋を飛び出した。楽屋の場所聞けば良かった、と走りながら思う。ー家じゃ無いし、テレビ局内だし、マネージャーもいるだろうし、ってさっきまでは会えない言い訳を並べてたのに、今は会うための言い訳を並べてた。

何分か局内を走り回ってようやく見つけた「AA様」と書かれた紙が貼られた部屋の扉を開けるが、そこには清掃に入っているスタッフの人しかいなかった。

「あ、すみません！あの、Aさんもう帰られました？」
「はい、今出て行って多分駐車場かと・・」
「ありがとうございます！」

エレベーターの下ボタンを連打して、ようやく来たエレベーターに乗り込む。間に合え間に合え、と心の中で呟きながらようやく着いた地下駐車場を探し回る。

ほどなく、車に乗り込もうとしているAの姿が見えた。