第三十八話:そろそろ闘おうか。 ページ45
「っA！おいA！！」
隣にいるローに身体を揺さぶられて、やっとカタクリの覇気から逃れる。
身動きが取れるようになった瞬間に、私は身をかがめてカタクリから隠れる。
『っ…なんて覇気なの…』
「あいつ……わざとやってるな…」
隠れた木からコソッと式場を見ると、沢山のルフィさんが暴れ回り大混乱になっていた。
ケーキはぐしゃぐしゃ、ビックマムも呻き声を上げてふらふらとしている。
ビックマムの子供達も慌てているみたい…
随分と大胆な作戦だな……と思いながら式場を見続けていると、
レイジュ達が座っているテーブルが何か変だと気づく。
何人かが逃げ出している中、レイジュ達だけ動かず椅子に座ったまま。
よく見ると、飴のようなもので拘束されているみたいだった。
でも、私は助けられない…
私がしなくちゃいけないのは、カタクリを…
『…』
「カタクリに居場所がバレた、とりあえずここは一旦引いて……っA！？」
私は
助けたいとか、そんなんじゃない。
まんまとビックマムの罠にかかって。
兄弟達の心を殺して。
母さんを殺して。
レイジュを泣かして。
サンジに最後まで酷いことを平気でして。
私を21年間城に閉じ込めて。
家族を地獄に落とした張本人が、泣いているのが許せなかった。
どうしてこんなにも怒っているのか、自分でもよく分からない。
でも……この人だけは、許せない。
「A…お前その翼…一体何をしたんだ！！！」
背中に翼を付けた私は、誰よりも自由だ。
初めて父を、上から見下した。
『ニジに無理やり食べさせられた悪魔の実の力だよ。』
「あぁ…？お前、雑魚能力だったって俺に言ったよなぁ…？」
空に浮く私を、唖然とした表情で見上げる父。
ニジは無視して、ヨンジの前にいく。
ずっと下を向いているから、手を添えて顔を上げさせた。
その顔は、感情が無かった。
「A…お前足は無事だったのか…」
『…父さんがスイッチを押させたのね。ごめんねヨンジ…』
手を離すと、再び下を向いて私の足を見つめるヨンジ。
相当ストレスになっていたんだ…
「ふふ……カタクリが抱いてたのはやっぱり偽物だったのね…良かった。」
『…レイジュ、ヨンジ、ごめん遅くなった、今助けるから。』
最後にレイジュの前に立ち、飴を割ろうと翼を広げたその瞬間、サンジが上から降ってきた。
… … …
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黒山羊(プロフ) - 瑠璃さん» コメントありがとうございます！最後までありがとうございました！ (2022年10月30日 0時) (
レス) id: 61644a4ba4 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 完結お疲れ様です❗とても良いお話でした(*´∀｀)素敵なお話ありがとうございました❗ (2022年10月29日 23時) (レス) @page50 id: 6c259301f0 (このIDを非表示/違反報告)
黒山羊(プロフ) - kyokunarebaさん» コメントありがとうございます。嬉しいお言葉です！最後までありがとうございました！ (2022年10月29日 19時) (レス) id: 61644a4ba4 (このIDを非表示/違反報告)
kyokunareba(プロフ) - 完結お疲れ様😆🎵🎵 (2022年10月29日 19時) (レス) id: 486500e958 (このIDを非表示/違反報告)
黒山羊(プロフ) - 眠さん» コメントありがとうございます！間違いの指摘とても助かります！ (2022年10月23日 23時) (レス) id: 61644a4ba4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒山羊 | 作成日時：2022年10月8日 18時
