第三十七話:結婚式の始まり ページ44
｢そろそろ、カタクリを殴りに行くか。｣
『えぇ、そうね。』
待ち望んだ人にプロポーズされた、という余韻を感じながら私達は部屋を飛び出す。
ローに手を引かれて城の中を走り、窓から飛び出した。
私は咄嗟の事で驚いたが、彼が私を横抱きにして飛び降りたので転ばずにすんだ。
どうやら私たちはベッジという人の身体の中に居たみたいだ。
「ちょっとアンタら！！遅れてやっと来たと思ったらなにイチャついてんのよ！」
「…ナミ屋、今はどういう状況だ。」
ナミ、という人の言葉を無視して、私を下ろしながら今現在の状況を問う。
彼女は怒りながらも説明してくれた。
どうやらもう式は始まっているらしく、ケーキの上にサンジとプリンが立っている。
『っそんな…どうして…』
「ﾁｯ……気色悪ぃことしやがる。」
その隣にカタクリと、
『ウェディングドレスを着た自分』が立っていた。
虚ろな目をしながら、カタクリの腕の中で微笑んでいた。
自分と瓜二つの何かと、目が合った気がする。
「今ここに本物がいるってことは、あれはやっぱり偽物ね……」
「昨晩捕まえられなかったから、急遽身代わりを用意したって訳か…」
そう話す2人の横で、私は奥の方に座っている自分の家族を見ていた。
丸いテーブルに囲むように座っている。
父ひとりだけが、笑っている。
イチジとニジはつまらなそうにしている。
レイジュとヨンジは、凄い疲れているみたい。
やっぱり、私が偽物だって気付かないんだね…
「始まるわ…！頼むわよぉルフィ…！！」
家族を見ていたら、いつの間にかサンジとプリンが口付けをしようとしているらしい。
そうなると、私の偽物とカタクリも口付けをしなきゃいけない。
サンジがプリンのベールを上げた瞬間、動きを止めた。
何かをプリンに話している…
そのプリンも手に何か持っているように見えるけど、私は自分の偽物とカタクリがどうなっているかに意識を取られていた。
カタクリは偽物の私を抱き上げ、口の前に持っていく。
それに合わせて私も視線を上に上にと上げていく。
あともう少しで……という所で、私はカタクリと
私を見つけたカタクリは、覇気をぶつけて来たらしく私は体を動かす事が出来なくなった。
ずっと目が合っている、酷い動悸がする。
周りの音も聞こえなくなったが、ただひとつ。
何故かケーキの上を見つめ、慌てたようなビックマムが見えた…
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黒山羊(プロフ) - 瑠璃さん» コメントありがとうございます！最後までありがとうございました！ (2022年10月30日 0時) (
レス) id: 61644a4ba4 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 完結お疲れ様です❗とても良いお話でした(*´∀｀)素敵なお話ありがとうございました❗ (2022年10月29日 23時) (レス) @page50 id: 6c259301f0 (このIDを非表示/違反報告)
黒山羊(プロフ) - kyokunarebaさん» コメントありがとうございます。嬉しいお言葉です！最後までありがとうございました！ (2022年10月29日 19時) (レス) id: 61644a4ba4 (このIDを非表示/違反報告)
kyokunareba(プロフ) - 完結お疲れ様😆🎵🎵 (2022年10月29日 19時) (レス) id: 486500e958 (このIDを非表示/違反報告)
黒山羊(プロフ) - 眠さん» コメントありがとうございます！間違いの指摘とても助かります！ (2022年10月23日 23時) (レス) id: 61644a4ba4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒山羊 | 作成日時：2022年10月8日 18時
