第三十六話:愛の約束とか ページ43
それからローは、生まれてきてから今までの事を話してくれた。
お医者さんの家に生まれ、可愛い妹が居た。
そのうち珀鉛病が国中に広まり、国の人々は滅び彼一人になった。
自分も珀鉛病にかかり、
穢らわしい、醜いと周りの人から指をさされたと。
珀鉛病の事実を知っていたにも関わらず、利益を得ることを選んだ世界政府に復讐するために、
ドフラミンゴのファミリーになったこと。
そこでドフラミンゴの弟、ロシナンテに出会った。
最初こそ二人の仲は最悪だったけど、お互いに近づくにつれて本心を知った。
彼はローを治そうと世界各地にいる医者の元へと連れ周り、その際に私に出会ったこと。
次に行った場所でオペオペの実を手に入れて、命を救われた。
実の兄ドフラミンゴを裏切ったロシナンテは、自分の命と引き換えにローの珀鉛病を治した。
｢…あの時、あの島でAが俺を見つけてくれなかったら。俺たちは永遠に出会えなかったんだ。｣
｢俺を見つけてくれて、……ありがとな。｣
ローは照れながら、私にそう言った。
それから、今までしてきた冒険の話を教えてくれた。
ハートの海賊団の話や、他の仲間たち。
｢何度も言うが、俺が今も生きてるのはAが居たからだ。お前が居なかったら、コラさんが死んだ時に俺の心は折れてた。｣
『ロー…』
話を終えると彼は私の手を取り、口付けした。
予想していなかった彼の行動に、体が硬直する。
｢…A、お前は俺のものだよな？｣
『……えぇそうよ…？』
彼の問いに答えると、ニヤッと不敵な笑みを浮かべて私の手に何か付け始めた。
不思議に思い、彼が｢…よし。｣と言って私の手を離したので確認してみる。
『これっ…』
｢俺と結婚してくれA。｣
｢本当ならもっとちゃんとした場所で言うつもりだったんだが……カタクリに先を越されちまったようだからな。｣
｢あいつに今から逢いに行くんだ、もう俺のものになったって証拠を身に付けておかないとな。｣
｢…A？｣
指輪を見つめて、涙を流す。
ずっと夢に見ていたことが、今現実に起きている。
頭がパンクして何も考えられなくなってしまう。
それでも体は私の意思と関係なしに動いていて、気付くとローに抱きついていた。
『私…この世で一番貴方を愛してる自信があるわ…』
｢…こっちのセリフだ。｣
涙が止まらない、嬉しくてしょうがない。
あのお城で、意地でも生きてよかった。
第三十七話:結婚式の始まり→←第三十五話:もっと二人の話をしよう
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黒山羊(プロフ) - 瑠璃さん» コメントありがとうございます！最後までありがとうございました！ (2022年10月30日 0時) (
レス) id: 61644a4ba4 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 完結お疲れ様です❗とても良いお話でした(*´∀｀)素敵なお話ありがとうございました❗ (2022年10月29日 23時) (レス) @page50 id: 6c259301f0 (このIDを非表示/違反報告)
黒山羊(プロフ) - kyokunarebaさん» コメントありがとうございます。嬉しいお言葉です！最後までありがとうございました！ (2022年10月29日 19時) (レス) id: 61644a4ba4 (このIDを非表示/違反報告)
kyokunareba(プロフ) - 完結お疲れ様😆🎵🎵 (2022年10月29日 19時) (レス) id: 486500e958 (このIDを非表示/違反報告)
黒山羊(プロフ) - 眠さん» コメントありがとうございます！間違いの指摘とても助かります！ (2022年10月23日 23時) (レス) id: 61644a4ba4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒山羊 | 作成日時：2022年10月8日 18時
