最強の殺し屋は転生して鬼狩りするんだって。弐

53話 本当にまずいことになった。 ページ7

童磨「……困ったなぁ…このままだと朝になっちゃうね…」



ん？こいつもう気づいたのか……面倒だ。



『…“メモリーチェック”』ｷﾞｭﾙﾝｯ



童磨「あれ？今目が赤くなったね、もしかして俺の記憶を見たのかな？やめといた方がいいと思うけど…」



『え…？何をっ…！？』



っ最悪だ…こいつも無惨と同じだ



『ぐっ…』



童磨「大丈夫かな？」



…女しか喰ってないぞこいつ…教祖様…？宗教か？

あぁでもいたぞ、お前が喰らうのに躊躇した人間が。



『“トランスフォーム”』ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ



童磨「…その姿は」



『…私の事…覚えてますか…教祖様。』



童磨「……琴葉」



動揺した。このままたたっ斬る。



ﾄﾞｯ 『っ！？』



童磨「それで俺が動揺するとでも？」



見えなかった、まずい、地面に押し倒された。



ｽｯ『っ“解除”』ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ


(早く斬れ！！殺られるっ)


と思って刀を持ったんだけど…



ガッ



童磨「危ないじゃないかAちゃん。」ﾋﾞﾘｯ



隊服破られた。



『なっ！？』



(隊服って鬼の爪とかじゃ破れないんじゃないの！？)



『ふざけるなっ！！どけｯ!!』



まずいまずい。早く逃げないと



童磨「あぁAちゃんサラシ巻いてたんだね。だから年の割に小さかったんだね。」



(年の割にって……こいつまさか私の事…知ってるのか？)



『…離してよ。腕痛いんだけど。背中も痛いし。』



童磨「……やっぱり、Aちゃんも俺と同じなんだね…」



『…？何が？』



童磨「こうやって服を破いたら、他の女の子達はみんな泣きながらやめてって言ったけど、Aちゃんは言わないし、それに泣きもしないし驚きもしなかったよね？」



『…ほう？』



なるほど、騙されたのか、私は。



『俺と同じ…という事は、君も感情がないのかな？』



童磨「あぁ、俺は産まれた時から喜怒哀楽が無いんだよ。」



『そうか、私と同じだな。』



(そうか、それがどうした愚図が。今はそんなこと関係ないだろうが。)



ﾁｬｷｯ 『…』



頸を斬ってやろう、と思ったんだけどさ…



童磨「危ないよAちゃん？」ｶﾞｯ



刀取られたうえに…



バキッ



『…ｯ！！？』



折られてしまった。



『…私の…刀……宝物…』



童磨「えぇ！？そうだったのか……ごめんね。」



『…思ってもないくせに。』



童磨「…君だって思ってもないだろうに。全然悲しそうじゃないよ？」

54話 大丈夫かな……私喰べられてるんだけどさ…→←52話 上弦の弐の鬼って結構優しいよな。

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