78話 私がお前を死なせるわけないだろう。 ページ32
口が勝手に動いて息をするようにその言葉が出た、不思議な感覚だった。
その後に煉獄が私の頬に手を添えてこう言った。
煉獄「もう泣かないでくれ…」
『…え?』ポタポタ
『…なんだこれ…水が…』
煉獄「笑ってくれ、俺はA少女の笑顔が見たいんだ。」
『……っはは…!!煉獄は欲張りだな!!』ニカッ
______“ありがとう”。
気づいた時には、私の変身はもう解けていて、煉獄も意識が無かった。
私が笑った後に煉獄も笑いながら死んだのだ。
本当に笑った事なんて無かった。
おかしな話だが、煉獄の骸から声が聞こえたんだ、ありがとう、と。
その時私の中で何かが弾けた。
まるで……
________カチッ
“壊れていた時計”が“動き始めた”ように。
『…悲しい、凄く悲しい、……死ぬ程辛い、涙が熱い。』ポタポタ
ただその芽生えた感情が、“正常”かは分からない。
炭治郎「…っ煉獄さん…」ボロボロ
伊之助「…」ワナワナ
伊之助が震えている、炭治郎が泣いている。
『…私も泣いている。』ポタポタ
感情には種類がある
人間には、「喜び」「悲しみ」「怒り」「驚き」「恐れ」「嫌悪」の6種類の基本感情がある
だが恐らく私には遅すぎる感情の起伏のせいでコントロールが出来ない。
だからこの感情も出てきてしまったんだ。
博士も恐れていた……『
煉獄、お前は私に笑って欲しいと言った、私はその願いを叶えたぞ。お前も“私の願い”を叶えてくれよ。
『…』スッ コツン
炭治郎「A?何をしてるんだ…??」スンッ
炭治郎「この匂い……深い欲の匂いだ…」
この呪文を言うのは、“二回目”だな。
『生き返れよ煉獄。』
スウッ
ギンッ
『“フィーア.ドライ.ツヴァイ.アインス.ヌル”』
『“
_____キュルル……カチッ
『…煉獄?』コツン
炭治郎「…え?」
伊之助「…おい今、動かなかったか?」
私の額に煉獄の額が当った。いや、“煉獄が当ててきた”。
煉獄「………まったく、俺はもう充分生きたと言っただろう?」
『っ煉獄!!』ガバッ
炭治郎「煉獄さん!?」バッ
伊之助「うぉぉぉぉおっ……!!!」ボロボロ
ギュウッ
皆で抱きしめ合うのって、こんなにも暖かいものなんだな。
79話 とりあえず煉獄生き返ってよかったけど、結構やばいんだよね…→←77話 煉獄、冥土の土産に持っていけよ。
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黒山羊(プロフ) - りのさん» のわぁぁ!!ありがとうございます!! (2019年12月13日 18時) (レス) id: 02b3f44d22 (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - あの!あの!火柱ではなく炎柱ですよ! (2019年12月13日 18時) (レス) id: e4553ad800 (このIDを非表示/違反報告)
黒山羊(プロフ) - Таняさん» なんと!ありがとうございます!! (2019年12月11日 23時) (レス) id: 02b3f44d22 (このIDを非表示/違反報告)
Таня(プロフ) - とても面白いです!毎日楽しみに待ってます!炭治郎達が蝶屋敷で習得したのは、全集中常中ですよ。 (2019年12月11日 23時) (レス) id: c8019f5fdc (このIDを非表示/違反報告)
黒山羊(プロフ) - 桜冬月さん» コメントありがとう!!頑張ります! (2019年12月7日 22時) (レス) id: 02b3f44d22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒山羊 | 作成日時:2019年12月5日 19時