最強の殺し屋は転生して鬼狩りするんだって。壱

23話 能力の使いすぎによるリバウンド ページ24

『何をいまさら驚いている、私たちは2人で一つだろう？』




無惨「…」




動揺して喋れないのか、つまらん。




『“メモリーチェック”』ｷﾞｭﾙﾝｯ




『っ！？』




何だこの記憶の数っ……多すぎる…




『っぐぅ…』




無惨「…どうしたのだ、私の姿をした者よ。」




こいつにっ…こいつに恐怖を与えた人間はいないのかっ…


いやまて、見つけたぞ。


あぁこいつも耳に花札のような飾りをつけてるのか。


そうかそうか、だから炭治郎を狙ったのか……


許さない。



『っ…“トランスフォーム”』ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ




無惨「っその姿はっ！！」



『失われた命は回帰しない、生身の者は鬼のようにはいかない』




『なぜ命を踏みつけにする？』




無惨「何故っお前がここにっ！！」




『何が楽しい？何が面白い？命を何だと思ってるんだ。』




『どうしてわからない？』




『どうして忘れる。』




『人間だったろうお前もかつては、痛みや苦しみに踠いて涙を流していたはずだ。』




だれの言葉なんだろうか。



とても説得力のあるいい言葉だ。



唯一鬼舞辻無惨が恐れている存在だ。



でも…炭治郎に似ている。




無惨「っ！！」ﾊﾞｯ




『…なっ！？』




逃げた、逃げた逃げた逃げた！！




『逃げるな！！なぜ逃げる！！人を殺しておいて逃げていいわけがないだろう！！』




駄目だ、あいつはここで殺さねばっ




『ッｶﾞﾊｯ……！？』




何だ…？今何が。




ﾎﾞﾀﾎﾞﾀ




『…私か、血を吐いているのは……』




『まさかっリバウンドが今っ！！』




ズキンっ




『ぐぁっ！？！』ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ





あまりの痛さに変身が解けてしまった。



鬼舞辻無惨も、逃がしてしまった…



リバウンド、それは試作品である私の欠点。

能力を使いすぎると、初期設定の容量がその反動に耐えられないのだ。

所詮は試作品だ、元々本格的な戦闘用に造られてないんだ。




『待ってくれっ…私はっ鬼舞辻無惨を追いかけないといけないんだっ！！！』



ズキズキ




『ｺﾞﾌｯ…！！』




『ｯなんでこのタイミングなんだっ！！』




あぁ、久しぶりに自分が試作品だと言うことを感じたよ博士…




ｶﾞｸｯ




駄目だ、目を閉じるな、立て、せめて炭治郎の所へ言って助太刀しろ。




『…今行っても…足でまといか…』




所詮試作品か……私の大嫌いな言葉だ。




目の前が真っ暗になって行く。



私の大嫌いな時間だ。

24話 愈史郎に醜女って言われたから珠世様の姿になったら炭治郎に怒られた…→←22話 鬼舞辻無惨の前で鬼舞辻無惨の姿になったらどうなるのか

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