疑惑 ページ3
『ただいま戻りましたー！』
「お前……本当にシードじゃないのか？」
「おい倉間」
「だっておかしいだろう!？なんで抵抗せずフィフスセクターの人間に連れてかれてんだよ！！！」
倉間先輩を止めていた先輩達も疑問に思っていたのか口を閉じる。戻ってきた途端に突っかかって来た先輩にしょうがないじゃないですかと零す。
『もしあのまま連れていかれなければ、雷門の評判は余計悪くなります。ただでさえ革命軍というレッテルを貼られて＿＿ここはフィフスの本拠地と言ってもいい場所なんですよ』
「そんなん気にしてももう遅いだろ！だとしてもホイホイついて行ってお前に危害が及ぶ可能性だってあったんだぞ！」
『ボクが？まさか！』
例えフィフスセクターを裏切ったとしてもあの王様は報復などしない。
「剣城がシードとして来たあの試合。初試合でサッカーした事がないと豪語していたお前が！コイツのシュートを止められたお前がフィフスセクターにとって脅威になると思われてるかもしれないだろ！」
『倉間先輩……』
「んな"化け物"並に強えお前が！！いつも生意気なお前がなんで！！＿＿」
先輩達が何か言っていたけど、その後の言葉は分からなかった。
何かに酷く怒っているようだった。
＿＿気付けば、ボクの口は勝手に動いていた。
『……ボクがいつ、シードじゃないと言ったんですか』
「はあ？」
『言いましたよね。ちゃんと見ててください、って。その上で皆さんは"ボクがサッカー部に入ってもいい"と言ったんですよ』
「おい＿＿」
『助けてくれたからいい人だって？元シードなら革命の邪魔はしないだろうって？自分達がボクに負けるはずがないから？……そんな根拠もない考えで、
シードだろうと何だろうと良いと言ったのは先輩でしょ！』
「悠也……！」
誰かの声に顔を向ければ、みんなの表情が目に映った。誰も彼も同じように眉を下げ、ボクを見つめていた。
「先輩達もみんな心配してたんだよ……！」
『ごめん天馬。ちょっと頭冷やしてくる…』
すみませんと頭を下げてその場を去った。
『……だから此処にいたくなかったんだ』
また周りを傷つけてしまうなら、サッカーなんて＿＿。
拭っても拭っても溢れ出てくる涙に染まった袖を震える手で握りしめた。
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源 蒼矢(プロフ) - Mishaさん» 誤字報告ありがとうございますm(__)m訂正させて頂きます (2016年12月27日 7時) (
レス) id: 2166f1690f (このIDを非表示/違反報告)
Misha(プロフ) - 浪川鮫助ではなく浪川蓮助ではないでしょうか? (2016年12月27日 1時) (レス) id: 78676fe4bd (このIDを非表示/違反報告)
ユッケ - おもしろかったです！早く続きが見たいです！楽しみにしていまーす！ (2016年12月23日 23時) (レス) id: 3969489df6 (このIDを非表示/違反報告)
れたす(プロフ) - めっちゃ面白いのになんで評価低いのかわからない……もちろん私は一番いい星押しました！☆更新たのしみにしてます！ (2016年12月21日 22時) (レス) id: 27b91ac37c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：源 蒼矢 | 作成日時：2016年12月5日 21時
