Always with... ページ32
「おはよう裕太。穴開けてもらえない？」
顔を合わせて開口一番何を言い出すかと思えばAの手にはニードルがあった。
俺の返事を聞かずに準備を始めるがいつもピアッサーを使う俺はニードルなんて使ったことがない。断りたいところやけど開けてもらう気満々で鼻歌まで歌っているAに「無理や」なんて言えるはずもなく、どないしようと考えてるうちにAが俺の隣に座った。
「よしOK」
裕太「OKちゃうわ！俺は一言も」
「付けるのはこれね」
裕太「え？」
赤い石を三角に模った小ぶりのピアス。
手料理を食べさせてもらったお礼だと言ってプレゼントしたものだった。
裕太「それのために開けるん？」
「もちろん」
裕太「なんなんそれ……」
何かを贈ろうと思って探しに行ったわけじゃなくて自分の買い物をしてる時に見つけて、直感で「Aに似合う」と思ったから買ったもの。飯のお礼って言うのは後付けやった。
渡した後で、そう言えばAが好きなんシルバーアクセやったなとか、出番あんのかなとかいろいろ考えててんけど、まさかそのピアスをつけるために穴開けてくれって言われるとは思ってなかったわ。
裕太「ずるいわ」
「なにが？」
裕太「日替わりでつけるとかあるやろ」
「今のピアスは外したくないけど君のも付けたいの。だから開けて」
裕太「ほんまにええんやな？」
「ほんまえにええで」
裕太「下手な関西弁やめろ」
間違ったら怖いから一応ネットで手順を調べて心の準備をしてたらAは「慎重になりすぎ」とか言って笑てる。自分ならともかくお前相手で失敗なんてありえへんし、そんなことになったらメンバーに殺されんで俺。勘弁してやほんま。
裕太「いくで？」
「OK」
裕太「……痛ない？」
「え、もう刺してるの？」
裕太「おん」
「全然！やっぱり裕太上手いね」
裕太「まだ動くなアホ！」
無事に開け終わりAの左耳には赤い石が光っている。
今更やけどファーストピアスがそれでよかったんかって聞いたら「外すつもりはないから問題ない」やって。ほんま、どこまでもずるいわこいつ。
「ありがとう裕太！」
裕太「挨拶の時ひっかけんようにな」
「ん、気を付ける」
嬉しそうに角度を変えて鏡を眺めているAが愛おしくて、俺があげたものを外さんと言ってくれたことが嬉しくて、Aを後ろから抱きしめた。
「お？珍しい」
裕太「たまにはええやろ」
「ええよ」
裕太「下手くそ笑」
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おちば(プロフ) - Rinさん» 読んでいただきありがとうございます。楽しんでいただけるようにいろんなお話を書いて行けたらと思っておりますので、ゆっくりな更新ではありますがまたお越しください！ (2019年3月30日 22時) (
レス) id: bb720abd28 (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - gene大好きだし、こういうお話し大好きなのでめっちゃ繰り返し読んでます！これからも大変だと思いますが更新楽しみにしてます！ (2019年3月29日 19時) (レス) id: 65a9f3dd22 (このIDを非表示/違反報告)
おちば(プロフ) - めぐみんさん» はじめまして。コメントをありがとうございます。更新ペースは遅めですが、色んなお話を描いてみたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 (2018年8月25日 1時) (レス) id: bb3b001e6e (このIDを非表示/違反報告)
めぐみん - はじめまして。いつもドキドキしながら読んでいます。これからの更新楽しみにしています。 (2018年8月21日 11時) (レス) id: fd1b3c055f (このIDを非表示/違反報告)
おちば(プロフ) - *玲奈*さん» コメントをありがとうございます。更新ペースは遅いですがこのままマイペースにやって行きたいと思っています。また読んでいただけたら嬉しいです。 (2018年8月10日 1時) (レス) id: bb3b001e6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おちば | 作成日時：2018年7月8日 0時
