三十六 ページ36
「…良かったのか、俺についてきて」
『何を今更』
現在地、港の大型倉庫。
目の前には見張りと思わしき人物が二人。見た感じどちらも手練れではなさそう。雇われ浪士といったところだろう。入れる瞬間を伺いながら私達は言葉を交わした。
「てっきりテメェは総悟側だと思ってたが」
『アンタも同じ事言う?全く、二人して土方側だの総悟側だのうっせーな』
「あァ?」
『き●この山とた●のこの里どっち派!?みたいなのやめてほしいですね、全く』
「…いやそれなんか違くね?」
『一緒でしょ!!ちなみに私はたけ●この里派』
「そんなこと聞いてねーよ!つかどうでもいいわ!」
はぁと溜息を盛大に吐いてやる。横から伝わってくる殺気をまぁまぁと宥めて言う。
__アンタの思想ってやつに乗っかっただけ
そう言えば大きな舌打ちが一つ響く。それと同時に見回りがこちらに背を向けた。私は彼に行ってくると伝えて、彼の制止を雨音の端に聞きつつ私は見張りの背後に回った。一人目は首の後ろに峰打ちをし、もう一人は回し蹴りを食らわせて気絶させた。
浪士達が刀を持てないようにポケットから手錠を付け、動けないようする為柱へそれを落とす。帯刀を没収し取れない位置へと放り投げておく。
__うん、上出来。
物陰にいる十四郎ちゃんを呼んでやれば拳骨が一つ頭に落ちる。
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作者名:翡翠 | 作成日時:2018年8月31日 0時