your ページ5
「･･･なんやねん、今日の夕飯は昨日のカレーやないの？」
初めて永瀬くんを家に入れた日、
仕事から帰宅した紫耀が、
テーブルの上を見つめながら、
真っ先にそんなことを言った。
「んー･･･小腹がすいたから、
さっき私が全部食べちゃった」
「･･･ふーん･･･」
紫耀は時々、異常に鋭い。
生徒を家にあげただなんて、
言ってはいけない。
「ひとみ、カレー1人で食べたなんて嘘やろ？」
「･･･なんでそう思うの？」
「嘘ついたらひとみは目が泳ぐから」
やばい、そう思った瞬間、
ものすごいパンチが飛んできた。
「･･･っいたっ･･･！」
テーブルに勢いよくぶつかり、
紫耀のために作った味噌汁が零れた。
「気分悪いわ、外行ってくる」
勢いよく閉められた扉を見つめる。
テーブルからぽたぽた、と
味噌汁がこぼれている。
まるで泣けなくなった私の代わりのように。
「･･･せっかく作ったのになあ」
汚れた床を見つめながら、
「美味しい」
そう言ってくれた永瀬くんのことを
思い出した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 118人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひい(プロフ) - ドリーさん» ご指摘ありがとうございます(>_<)助かりました。 (2017年10月29日 21時) (
レス) id: ed4e4aaca5 (このIDを非表示/違反報告)
ドリー(プロフ) - オリジナルフラグが付いてますよ！ (2017年10月29日 21時) (レス) id: 5e3261a1cb (このIDを非表示/違反報告)
ひい(プロフ) - かなさん» 初めてのコメントとっても嬉しいです（ ; ; ）更新頑張りますので応援よろしくお願い致します。 (2017年10月29日 17時) (レス) id: ed4e4aaca5 (このIDを非表示/違反報告)
かな - とっても面白いのでこれからも頑張ってください！ (2017年10月29日 15時) (レス) id: ff934923be (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひい | 作成日時：2017年10月29日 15時
