【原神】 あなた、相思相愛【反応集】

明るみに出る頃は※リクエスト ページ25

前の続き。

「冤罪とわかったら」

__

空

「……もう、遅いよ」

Aも隣で寂しそうに笑っている様に見えて、
目尻がじんと熱くなった。
なんで、あの時、なんで、あの場で、。

「…なんで、否定、しなかったの？A」

深々と頭を下げるAを訴えた張本人。
……、この人を責めるのはなんだか違う気がするし、Aもそんなこと望まない、はず。
…死人に口無し…だね。

__

蛍

「……、はぁ」

誰とも話す気になれなかった。
パイモンとの会話も弾まなかったし、足取りが重くて、
旅に出る気力もなくなった。

「…冤罪、って、……、なに、もう。最悪…」

それ以外の可能性なんてほぼなかったのに、
フォンテーヌ人じゃないAを疑って、蔑んで、罵って。
挙げ句の果てに処刑って。

…Aが背中を押してくれて、もう一回旅に出る。

__夢を見た。

__

ウェンティ

「……あははっ！もはや笑っちゃうよね、正義の国とあろうものが、ここまで無粋な真似をしてくれるなんて。」

風神の像の掌に立って、空を見上げる。
Aが何か言っている気がするけど、よく分からない。
今、悲しんでるの？喜んでるの？
君に届けるはずだった詩も、全部お蔵入りになっちゃった。

「A、前に言ってたよね、人はまず声を忘れるって。」

どうしてAの言ってることがわからないのかは、そういうことだったんだ。
…もう、声も忘れちゃう程、時は過ぎたんだね。

…ほんと、世は残酷だ。こんなに愛していても忘れてしまうだなんて。

__

魈

「……その言葉で楽になれたら良かったが、…」

生憎、我はそこまで寛大な心は持ち得ていない。
失ったAはその言葉では戻ってこない。
依然、……何を言おうと戻ってきはしないのだが。

「…っくそ、」

業障を忘れさせるほどのAの笑みを見られなくなった今、
Aを失った心の穴につけ込む様にして滲む業障を我は耐えられるのだろうか

__

万葉

「つくづく、救われないでござるな」

風に乗って、寂しそうな声が聞こえた。
この声は、……。
気がつけば足は声の大元の場に向かっていた。

「……っ、はぁ〜…なんでまたこんな…」

場所は、拙者とAが結ばれた場所。
お互い幸せそうに笑って、触れ合って。

Aが、座っている様に見える。
………ああ、拙者は動けない、きっと、ずっと。

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