自傷と言う希望※リクエスト ページ39
空
「…ねぇ、何してるの」
ぱし、と腕を掴まれ行為を止められる。
ときめきか、緊張か、恐怖か。どきりと胸が高鳴る。
貫く様に見つめる彼の瞳から、何故か目が離せない。
「……いなくなるんじゃないかって…怖い、ずっと…」
瞳の奥底に見える金髪の少女。重ねられた人物はきっと。
震えながら、Aちゃんにひし、と抱きついた
蛍
「痛い、やめて、私が…いた、い」
Aちゃんの動きを止める様に抱きつく。
その顔は俯いていて見えないが、ひどく顰められていて。
目一杯にたまった涙は今にも溢れそう
「ねぇ、ね、A、…痛いよね、いたいでしょ?ね、?」
同情と共感を訴える様に縋り付く。
こんなに苦しそうな顔をされてしまえば、躊躇してしまうのも当然で。
ウェンティ
「…こんなの、要らないよね」
奪い取った刃物を床に投げて、踏みつける。
Aちゃんが自分の動作で行った行為であっても、Aちゃんを傷つけた''もの''が赦せなくて。
怪訝そうに刃物を見つめ、Aちゃんを抱き寄せる。
「A、ボクのA。刃物なんかよりも、ずぅっと使えるモノがここにあるじゃないか」
声量は少し小さく、落ち着きのあるモノであった。
だが、ウェンティにより包まれた手にAちゃんは恐怖を覚えて。
魈
「…稚拙であり、遺憾だ」
どれだけAちゃんの満足に行く様仕向けても、自傷する事は収まることなく。
鋭く向けられた瞳に思わず持っていた刃物を落としてしまう。
ゆっくりと足をこちらに運ぶ魈に、震えてしまって。
「…すまない、お前に怒っている訳ではない」
我自身に、怒りを抱いているのだ。
優しく頬を撫でる魈を目の前に、まだ自傷をしようだなんて思えず。
万葉
「お主の光はその刃でござるか」
憎らしそうに刃物を握る万葉。
それはAちゃんを救う一つとして選ばれた故か、Aちゃんを傷つけた故か。
刃に伝って流れる血はAちゃんのものではない。
万葉に込み上げる吐気と目眩
「……拙者を頼ってくれるなどと、自惚れていた」
穏やかな万葉はいずこ?
混濁した瞳には一体何が映し出されているのだろう
もう、Aが傷んでゆくのは見たくなくて。
_____
万葉ちょっと解説?
まあ簡易にいえば、
''Aを救う手段として、自分よりもこの鋭利な物が選ばれた''という事に嫉妬して。刃物に嫉妬など、到底気の知れぬ事であるが。
って感じ。
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可わ井 - 可蓮さん» ひょわ…こんばんは…!実は私も明日からテストで今もう限界突破してる最中なんですよ(諦めの境地)わ〜!ありがとうございます!!!またしても沢山褒められてしまった…嬉しいです。可蓮様の様な方々が沢山いるからこそ私も頑張れます、本当にありがとうございます! (2023年2月26日 22時) (レス) id: f0f06b8e1e (このIDを非表示/違反報告)
可蓮 - キャラ達の反応を上手く表現できているからこそ、可わ井さんの書く作品が素晴らしい魅力に満ちていると思い知らされます。体調に気を付けて、これからも作品を更新していってほしいです。長文失礼いたしました。 (2023年2月26日 20時) (レス) id: 0f5c173fce (このIDを非表示/違反報告)
可蓮 - 可わ井さん、ご無沙汰しております。こんばんは。昨日からテスト三昧で色々辛かったのですが更新分全てまとめて読んだら元気でました!もう三作品目になるのですね…とても早いと感じてしまいますが続編おめでとうございます!リクエストも沢山きていて (2023年2月26日 20時) (レス) id: 0f5c173fce (このIDを非表示/違反報告)
可わ井 - 日向〜ひゅうが〜さん» はわ………とっても嬉しいです…T_Tこちらこ本当にありがとうございます (2023年2月26日 2時) (レス) id: f0f06b8e1e (このIDを非表示/違反報告)
日向〜ひゅうが〜(プロフ) - ひゃ〜!ガイアさん最高過ぎです…( ´ ┓`)ありがとうございます!!! (2023年2月26日 2時) (レス) @page46 id: 0250c95a35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:可わ井 | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/p/maru2525v
作成日時:2023年1月18日 22時