トリップしたから推しに愛を語ろうと思う (ページ4)

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2話ページ4

『ちなみに自分は性別の垣根を超えたいタイプなので蛍ちゃんとも結婚したいです。重婚って奴ですね。旦那は自分』

パイモン「どうしよう旅人、オイラこいつの言ってる事分からなくなって来たぞ…」

蛍「ディルックさん、腕の良いお医者さん知らない？」

『お医者さん呼ばれるほどの事言ってます？ただ自分は好きな人と結婚したいだけで…その好きな人が多すぎるから重婚しかないかなって結論が出ただけなのに…』

ディルック「普通の医者なら紹介出来るが…頭となると難しいかもしれない。少なくとも知り合いには居ない」

『聞いてくれない上に頭の病気だって思われちゃった。失礼だな！正常だよ！』

パイモン「正常じゃないだろ！何言ってるかさっぱり分からないぞ！そもそも重婚なんて考え普通出ないだろ！」

『ゑ？自分の世界にも何処かでは一夫多妻制ありましたよ？いやでもまあ確かに一妻多夫はなかったかもしれない…つまり自分が女を捨てれば良いんですね！ばっちこい！』

パイモン「旅人ぉ…」

蛍「うん、分かるよパイモン」

『何が？？？』

一定距離を置かれている辺り、本格的にやばい奴認定を受けてしまった様だ。公式で優しかったディルックさんにまで距離を置かれている。ああ、あれは旅人だったから優しくして貰えてたんだな…

この状態で自分が異世界から来ました！って言っても信じて貰えない気がする。これはもう言わない方が…いや待てよ？蛍ちゃんって言う事例があるんだから信じて貰えるのでは…！？

『実は自分蛍ちゃんと同じで異世界から来たんですよね！』

ディルック「証拠は？」

『初っ端証拠聞かれちゃった…あれ？蛍ちゃんの時そんなの聞かなかった様な…？』

ディルック「彼女は話が別だ。剣の心得だけじゃない、神の目を持たずに元素力を使えるなんて通常有り得ない話だ」

『ああ…そっか…』

困ってしまい頭を掻いた。正直信じて貰えるかどうかは五分五分だったが、これはどうしようもない。今更訂正したとしても帰る家だって実際ないし、嘘を吐くのもはばかれる。

…うーん、どうしようかな。そう考えていると、蛍ちゃんは自分の方を見ながら少し訝しげな瞳で問い掛けた。

蛍「…どうして私が異世界から来たって事を疑われなかったって、知ってるの？」

そう言えば、蛍ちゃんっていつもプレイヤーがぞっとするほどに勘が鋭かったな。

そう思い、思わず笑みを零した。