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「さあ、お主も試してみるでござるよ。拙者の思い描く結果になるか確認したい」
万葉は空に神の目を差し出した
「やってみる」と空は頷く
しかし…
「どうやら、なにも反応はないみたいだな」
パイモンは残念そうに眉を下げた
「なるほど。お主でも無理であったか」
そう言う万葉の顔は寂しそうに綻んでいた
「気にするでない。こうなると予想はしていたでござる」と万葉は頷いた
「どうしてそんなに執着するの?」
「そうだぞ。この神の目になにか特別な想いでもあるのか?」
空とパイモンは首を傾げた
「それについては、ある故人の話をしなくてはならぬ…」
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万葉の親友である彼
ある日彼は万葉に「無想の一太刀」を聞いたことあるか、と問うた
万葉は「その一太刀は神罰が下る時のみ見られる」と答えた
それは雷電将軍が達した武の極みーー
最強である証ーー
しかし、彼は「その一太刀、手が届かなくともない。いつの日か雷霆に相対する者がこの地に現れる」と言った
その後、「目狩り令」がなんの前触れもなく下された
人々の願望は「永遠」を構築する瓦と成り果てた
そして、万葉が放浪していたとき、
彼が目狩り令の執行者に「御前試合」を申し込んだ
それは厳粛で残酷なもの
敗者は神罰を受け、勝者は転機を勝ち取る
彼は…負けた
万葉は光が失せゆく彼の神の目を奪い、
そこから逃げた
万葉は彼の熱き願いを氷のように冷き神殿へとはめ込むべきではないと感じた
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作者名:真灯 | 作成日時:2023年3月18日 17時