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「信じられない話だけど、うそをついてるようには見えないな」


 ふむふむ、とパイモンは顎に手を当てる




「神の目に頼らず、複数の元素力を扱える人間など…」


 万葉の目が細まる




「そーれーにー…どこから来たのかも分からぬ、至極複雑な匂いのした神秘的な生物も…」


 チラリ、とパイモンを見つめる万葉
 どこか意地悪な顔をしている
 パイモンは空中で足を蹴り、「匂いでオイラを判断するんじゃない!」とムカムカした




「して…」


 万葉はナミに視線を向けた




「ナミ嬢はどこから舞い降りられたのか…」


 万葉はじー、とナミを見つめる
 怪しむ…というより、気になるという感じだ
 舞い降りた…まるで天女が地上へ降り立ったようなそんな表現だ




「これほどの匂い、嗅いだことがないでござる。喉の奥を蝕まれそうなほど…甘い匂い…」


 万葉は目を細め、
 一歩一歩ナミに歩み寄る
 
 ナミはサッ、と空の背中に隠れようとしたが、
 万葉がナミの背中にまわり、彼女を取り押さえた
 むぎゅっと彼女を抱きしめる
 ナミは『!?』とびっくりする




「ほれほれ…この肉付きで何人の男を誘惑したのでござるか」


 万葉はナミをくすぐるように
 彼女の胸をもみもみし出した
 万葉に胸を掴まれたナミは頬を赤くし、狼狽えた




「可愛い反応よな」


 クスクスとそんなナミの反応に万葉は笑う




「好青年と思ったけど…ただ変態なじいさんじゃないか!!」


 パイモンはうわぁあああ!と万葉を指差し、叫んだ
 空は慌ててナミから万葉を引き離した
 



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作者名:真灯 | 作成日時:2023年3月18日 17時

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