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冷静で、感情の篭っていないその目が、全てを物語っていた。



大学を卒業してから5年、顔を合わせることのできなかったこの期間に、彼女を変えるなにかがあったのだと。



はじめまして、とでも言いたげな彼女の表情を受け入れることができず、ただただ黙って頷いた。








東京海浜病院へと戻るTO1の車内。
喜多見チーフの言葉を聞いて、他のメンバーは一気に声をあげた。



「ええっ!チーフ、A先生とお知り合いだったんですか!」



「ええ、以前アメリカで仕事をしていた時に現場で知り合って。3ヶ月間チームメイトでした。」



「国際医療機関の医師として現場にいらっしゃっていた喜多見先生と、災害現場でお会いして。同じ患者さんを一緒に救って、その後わたしの所属病院にも派遣で来ていただいて以来、良くしていただいてます。」



「いやいや、そんなそんな…」



わぁっと盛り上がる女性陣、そして仲睦まじそうに話す喜多見チーフとA先生。



そこに、冬木先生も加わる。



「A先生は、東京海浜病院で研修医をされていた後、すぐ渡米されたんでしたよね?」



「はい、ニューヨーク市立高度救命救急センターへ。2年ほど。」



「そこで知り合って今に至るなんて、さすが我らがエースドクターですね。」



「エースドクター?」



彼女のことをエースドクター、と呼んだ冬木先生に、徳丸くんが不思議そうに聞き返す。



「研修医時代から、どの科の研修もスムーズにこなして、色んな科から声がかかる中いきなり渡米。向こうの病院でもかなり難しいオペに成功したり、何人もの患者を死の淵から引きずり出したり、この若さでは到底有り得ないほどの実力だって。まわりのドクターが言ってた。」



「まさに、A先生は東京海浜病院が誇る次世代のエースなんデス!」



夏梅さんとミンさんの言葉に、他のメンバーは感嘆の声を漏らした。



私なんてまだまたです、と謙遜する彼女の目はその柔らかい表情とは似つかない色を宿している。



なにが、あったのだろう。



ふと、目の前に座る彼女と視線がぶつかる。



彼女は目をそらさずに、



音羽にしか分からないほど、ほんの僅かに頷いたのだった。

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なーお - 続きがとても楽しみです!頑張ってください! (4月13日 15時) (レス) id: 6f6733fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
Ria(プロフ) - きゃー 続きが楽しみ楽しみ (11月26日 9時) (レス) @page14 id: b18326fb22 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mi | 作成日時:2023年11月15日 2時

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