Good night Dear (ページ13)

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Episode 6. ページ13

- Otowa Side -

東京海浜病院の中を歩き、弦巻先生からメンバーの勤務場所や、勤務状況の説明を受ける。

「それで、研修医の弦巻比奈先生は循環器外科とTOKYO MERを兼任。ということですね？」

「…はい。」

「MERとの兼務は不本意だと？」

「いえ…そんなことは…。いやでも、あの実は少し不安で。私は、まだまだ経験も浅くて、喜多見チーフやA先生のように、実際に現場での救命活動にあたったこともないですし。この先続けていける自信がありません…。」

「そうですか。労働環境を改善するのは私の役目ですから、何かあったらいつでも相談してください。」

「…ありがとうございます！」

「ところで、AA先生もあなたと同じくこの病院で研修医をされていたようですが、その後何故海外に行ったかは聞いていらっしゃいますか？」

「いえ、わたしは何も。ただ…。」

「…？」

「高輪先生から前に少しだけ伺ったことがあるんですけど、A先生は研修医時代は脳外からよく声がかかっていたって…。」

「脳外…。」

「でも日本に帰ってきてからは、東京海浜病院の心外でドクターをされているそうです。何かあったんですかね。」

「…そうですか。ありがとうございます。」

研修医時代、声がかかっていた脳神経外科。

しかし彼女は、そのまま東京海浜病院の脳外で勤務せず、ニューヨーク市立高度救命救急センターへ。

そして現在の勤務場所は、東京海浜病院・心臓血管外科。

彼女の経歴書を手に、もう一度状況を整理する。