それゆけかっちゃん！！！ (ページ9)

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　昼過ぎ辺りで限界がきた為、早退した。

　寮に帰るってだけでも死にそう。

　呪いというかもう風邪だなこりゃ。

　ひぇー、天才だから風邪引いちゃったよぉ～んもぅ～。

　───数時間後。

爆豪「……何してんだ」

　『床が冷たいきもちい』

爆豪「寒いんじゃなかったんかよ」

　『心がな』

　てめぇのせいだよと言おうとしたその時、突然体が浮いた。

　麗日ちゃんの能力かと思ったけど、持ち上げられている感覚からして、すぐ近くにいた爆豪だろう。

　『え、何？風邪移った？脳にウイルス移った？』

爆豪「放り投げんぞ」

　『ゴメンナサイ』

　それにしても持ち上げ方が酷い。

　横抱きやおんぶならきゅんとしたものの、現在私は彼の肩に担がれている。

　『私は荷物か』

爆豪「大荷物だコラ。くっそ重ぇ」

　『トップヒーロー目指してるくせに私ごときで重いとか拍子抜けだな出直s──んぶっ』

　暴言を吐いた戒めか、ソファーの上に勢い良く振り落とされた。

　『ヘイユー私の扱い酷くない？』

爆豪「おめぇが悪い」

　そのままどこかへ行くかと思いきや、何故か私の腹の上にどかっと座る。

　座り心地いいか？いいだろう。殺す。

　『吐くよ？？』

爆豪「燃やす」

　大きな掌が近づいてくる。

　あ、これ死ぬやつ？？まじ？？死なないけど。

　掌が顔を覆い、彼の個性発動を覚悟した時、顔は燃えるわけでもなく爆破されるわけでもなく、ただ顔を覆われただけだった。

爆豪「熱あんじゃねぇか」

　『どんな確かめ方…』

　息しづらいわ。

　『暑い』

爆豪「寒いか暑いかどっちかにしろや」

　『寒くて暑いのが風邪なんですぅ馬鹿は風邪引かないから君には分かんないですぅ』

爆豪「このまま燃やす」

　『やめてまって圧かけないで息できない』

　じたばたと足掻いていると、遠くの方から声が聞こえてきた。

　恐らくみんなが帰ってきたのだろう。

切島「……何してんだおめぇら」

爆豪「ぶっ殺してる」

　『シャレにならん助けて』

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