【第五人格】予言師君はまだ子供〔男主〕

Sickness-病-[6] ページ34

-唯一の友達が病気になった。苦しんでいる、何故。怖い。-

翌朝

A「っ…っ…！」

起きた瞬間から、嫌な予感がしていた。

右目を隠していないのだ、布を脱衣所に置いてきてしまった。

目を開けているのに悪夢と同じ光景が映し出される。

現実になってしまう…！！

悲痛の叫びをあげ、苦しむ。
これは何度見ても耐えきれない。

起こしてしまいます、それなのに恐怖が勝手必死に抵抗する。

A「嫌だ…っ、やだぁ…、っ！」

シーツをギュっと掴み、終わるのを待つ。

涙が収まらず、シーツにシミをつくる。

終われ、終われと願っていると頬に暖かいものが触れた。

A「梟…っ」

正常な景色を映し出す左目は、確かにその姿を捉えた。

落ち着かせるようにスリスリする。

すると次第に悪夢が薄れ、消えていった。

それと同時にシーツを掴んでいた手が緩み、脱力する。

イライ「…大丈夫かい?」

A「っ、は、い、…」

優しく頭を撫でる、どうやら起こしてしまったようだ。

イライ「それなら良かった…魘されていたから吃驚したよ」


A「起こして、しまいましたか…？」

イライ「いや、ちょうど起きる時間だったからね。気にしなくていい。」

時計を見るともうすぐ朝食。

遅れたらマーサ様が怖いらしいので、2人で急いで食堂へ向かいました。

New→←Relief

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す