_ 備考〜 ページ6
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【備考】彼の家庭に、何ら変わったことはない。寧ろ家族は彼と血が繋がっているなどとは思えない程にまともで、幼少期とは打って変わってあまりにも自身に執着をし、他者への理解というものを示すつもりが微塵もないような彼を心配して、精神科に連れて行きもする程彼想いでいてくれている。医師は「ちょっとなんかでストレスがかかってるかねぇ」というやんわりとしたことをいかにも悩ましげな顔をして告げる程度で、結果彼は正常であると答えた。以降、家庭内でも彼の性格は個性だ、と結論付けられ、特別な対応はなされていない。が、彼の父母双子の妹に末妹、四人それぞれの心内では、彼の正気を疑う懐疑心と家族を疑うなど、という良心の二つが恐らくは鬩ぎ合っていることだろう。
彼が何のせいでああまで絵に描いたような、とも云えない若干ズレた風なナルシシズムを発揮するようになったかと云えば、そこに明確な要因はない。ただ、彼が元来極端に弱いメンタルをしていて、付き合い下手で、心配症で、ネガティブで、言い訳も下手な真面目君だったことは、そのビフォーアフターを劇的に加速させた要因のうちのいくつかであるとも云える。
彼は決していじめられた訳ではない。寧ろわかりやすくいじめられていた方がまだ人への憎しみを持って強くなれていたやもという程で、何があろうとなかろうと、限りなく弱い彼がこうなるのは必然であったというのは、誰にでもお分かりになるものと思う。
しかし、理由ならば云えることもある。この豹変は、彼の自己防衛の一環。つまるところ、いつかのどこかで彼の精神が極限状態まで追い詰められたと彼の中で判断がなされ、そのタイミングで今の環境に居ても心に傷のつかない人格の形成が始まった訳である。そうして生まれたなれ果てが今の彼だ。
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褪紅(プロフ) - 確認しました！特に不備等見当たりませんでしたので、受け取らせていただきます。なるほど、これぞ新しいナルシズムですね……（？）ヘルプの際は何卒よろしくお願いします……関係組み・派生作品作成等お進みください！ (2022年8月13日 20時) (
レス) @page6 id: dacdd01a78 (このIDを非表示/違反報告)
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