lens II

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友人ページ3

「え、なにそれ」

「知らねーの？有名だぜ？」

目を丸くしていると鏡の様に返してくる轟くん。可愛い、最近は久しぶりに色んな表情をちゃんと前から見られる様になって嬉しく思えてしまう。可愛いなあ

轟くんの説明から狐が嫁入りする時は雲ひとつないのに関わらず雨が降ってくる、との事でヒーローの事でいっぱいな轟くんがそんなこと呟くんだから意外だ。

「よく知ってるね」
「昔、冬美ちゃんと母さんが話してた。」

"から思い出した"と少し空いてから付け加える轟くん

「ああ、狐ねえ…私はお父さんがさ、よく天気雨は神様の涙で普通の雨は神様のおしっことか嘘を教えられてたよ」
「うげ、きったね」
「だから小さい時は雨の日に傘を差さなかった人を震えて見てた」

「信じたお前もお前だろ」

そう他愛のない話を広げながら別れて、家に着く

お風呂から出たら知らない番号から着信が来ていた。不振に思いながらも掛けて見ると「もしもし、轟です」と女の子と思われる声、「倉田なずなです、冬美ちゃん？」

と一か八かで返すと当たりの様で明るく可愛らしい声が帰ってきた。

　