＿ lens

今日:14 hit、昨日:6 hit、合計:9,693 hit

幼子ページ25

真ん中からくっきり分かれている紅白のめでたい色は四季年々変わっていった轟くんを思い出させる。年長さんか一年生あ、きっと轟くんの弟だとすぐに解るがこうも綺麗なモノは珍しい目で見れない事が無理だ

「こんにちは？どうしたのかな」

「あ、えとオレ、」

「あ、お名前教えてくれる？お姉さんはAだよ。」

恥ずかしがり屋さんなんだろう、もじもじしていて少し頬を赤らめる。ん？と優しい笑顔を必死に保たせているが私の眼は既に(大まかだが)分析をし始めていた。
冬美ちゃんと轟くんとは違い、夏くんに近い顔だが雄味が足りない、顔立ちはかなり兄弟の中をミックスしている様な感じだが大人になればやっぱりイケメンになるだろう。私的には轟くんが一番

あ、でも小さい体でこちらに向かってくる姿に胸を打たれた。子供はかわいい、世の中の常識を覆す事はできなかった
目線を合わせるのにしゃがんだ

「おれはしょうと」
「しょうとくん！可愛いね。冬美ちゃん探してたのかな？」
「んうん、気になったから」
顔を横に振って若干うつ向きながら話して、時折チラッと見てきてソレが上目遣いになっていて

「そっかあ」

邪心を隠しきれずにやけ顔が離れなくなってしまった。

するとやって来た冬美ちゃんが"あれ？焦凍？"と言われていた渡す物は後回しにしょーとくんを家に連れ戻しに行った。

い冬美ちゃんから貰ったのは百均に売っている様な紙袋。本人のお願いで家に着いてから開けたら手作りクッキー、可愛いラッピングが女子力を感じさせる
自分を比べては落ち込んで、複雑な感情を抱えた。
それでも口に含む、お礼は何にしようかと初めての経験に胸を踊らせてはまた落ち込んで、忙しかった。

　