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幼子ページ23

部活の仮入部期間が決まり予想通り彼と帰る時間もなく一緒に帰れる知人も作れず帰っているとランドセルを背負った冬美ちゃんと会う、「Aちゃん！」と可愛い声に容易くストレスの一部が去った気がした。エンカウント率高いなァと思っていたが家から小学校より遠い所、わざわざ会いに来てたのかな？

「どしたの？冬美ちゃん。」
「お礼をちゃんと言おうと思って…あとね！燈矢兄の事聞こうと思って」

それなら連絡来ればいいのにと思ったけど家族以外で連絡先交換しているのは轟くんのみ、そもそも小学6年でスマホやら渡す家庭だろうか、「そっか」と返し頬を緩ませ肩を並んで二人で歩く、

「あれからどうなった？」

「…えーと、こっぴどく怒られたよ」
「でしょうな」

言いにくそうな顔をしてから言ってくれた

「でも、本当あの時話し掛けてくれてありがとうございました」
「夜は危ないからね！最初きつい言い方したよね、ごめんね」
「え？全然だよ！きつくなかったと思うけど」

そうかな？と回想しようとしたがあれから記憶は更新しているから正確な記憶は覚えていない、当人がそう言ってるからいいかと頷く
「それで燈矢兄、学校とかではどんなんですか？」
顔をこちらに向けて輝かせている。これが本題らしくきっと轟くんは家では自分の事を全然話さないのだろう

家族思いなんだろうなって表情筋ユルユルにした。

　