＿ lens

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贈物ページ22

touya side

「A、誕生日おめでとう。そして中学校生活も頑張ってるみたいだし。俺と母さんからの贈りモノは」＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「改造しなくとも完全無音な多機能カメラを貰いました。」
「アレ改造してたのかよ」

アレというのは撮れば直ぐ様現像するカメラ、チェキの事。何日か前コイツ、ストーカーの誕生日らしく遅れて渡されたと言うプレゼントの自慢をしたいが為に丁度課題を終わらせた時電話をかけていいかと言われ応じるとそう話された
後ろの夏くんの視線で背中がちくちく痛い
写真が送られ見ると最新と言われてもカメラなんか興味ないせいか家で持っていた物(使った覚えのない)とそう変わらない様に見えた。
「違いがわかんねーよ」
「ええー人間の目より綺麗に写してくれるんだよ。」
「ふーん」
「うん、ま、これからはこのカメラで轟くんを撮っていきますって事で話聞いてくれてありがとう、切るよ」
「あっそう…ん、じゃあな」
プツリと切ると後ろを振り返り“どうしたの？夏くん”と声を掛ける

「燈矢兄が友達と電話してるとか珍しいから、つい」

そう言った夏くんの顔が少し微笑んでる様に見えて目を見開いた。顔をそらし立ち上がれば“風呂に入る“と一言

望んでない未来に近づいた様な気がしてまた炎を強く大きくして自分を保とうとする。

廊下に出て歩き進む。庭には置きっぱのサッカーボールが、本来の自分を自分で肯定しては落ち着かせた。

　nexst is your side

　