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冬弥「え、あ、あの…」
…やっぱ青柳くんピュアじゃん。
手握っただけで照れるとか。
『……何か見られてない?』
冬弥「たぶん手繋いでるせいだと…」
『じゃ離そっか』
手を離そうとすると、強く握り返す青柳くん。
冬弥「離さないで下さい」
『…どっち?』
話していれば屋上に着いた。
『…言ったでしょ、君は関係無いよ』
冬弥「っでも、まるで他人の接し方じゃないですか。
A先輩は他人に冷たく接するし……」
『だからもう他人だってば! 話し掛けてこないで、
しつこいなぁ…!』
思わず怒ると、青柳くんは黙ってしまった。
言い過ぎたなんて思わない。
くるっと背を向け、私は類の居る教室へ急いだ。
─────
寧々「え…青柳くんが?」
類「へぇ、まさかそうだとはね」
『ほんと無理…助けて欲しい』
あの後、寧々も呼んで3人で食べる事に。
寧々はさすが、今日もちゃんとお弁当だ。
私は作る気にもなれないから、いつも購買なのに。
寧々「その前に…A、今日もパン?」
『うっ、』
今思っていた事を指摘され、縮こまる。
私だけ指摘したって事は類は勝手にしろ、という事だろう。
『だって面倒臭いじゃん、自分で作るのとか。
母さん、今朝も忙しそうだったし』
寧々「いつか身体壊すよ、類もだけど」
『……周りに作ってくれるような優しい人、
居ないんだもん』
類「僕が作ってあげようか?」
類の言葉に顔を上げる。
何だろう…びっくりしちゃったな。
寧々「類は絶対駄目、変なの入れるでしょ。 異物混入」
類「そんなに信用が無いのかい?」
寧々「ね、A」
『…』
寧々「…A?」
違う、本当に驚いただけで。
作って欲しくて言ったんじゃないのに、「作ろうか」って
まさか言ってくれるなんて思ってなかったから。
その優しさに驚いただけ、ただそれだけ。
…やっぱり、信用できるのは幼馴染だなぁ。
『…うん、ごめん。 ぼーっとしてた…何?』
寧々「類がお弁当作るって」
『異物混入するじゃん』
類「寧々と同じ事を言うね、さすが幼馴染だ」
気付かなかった。
羨ましそうに見ているのが青柳くんだなんて。
─────
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評価40票、ありがとうございます!
ほんと毎日更新できなくてごめんなさい…。
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ramune - 雪さん» 治してあげて下さい (2022年7月1日 20時) (レス) @page31 id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - 青柳くんは、私が治します。 (2022年7月1日 0時) (レス) @page31 id: a43bdecb77 (このIDを非表示/違反報告)
ramune - 雪さん» はい。 喜んでいただけたなら良かったです。 (2022年6月29日 19時) (レス) id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - ありがとう。冬弥となら…進んでいける気がしたよ。 (2022年6月28日 23時) (レス) @page30 id: a43bdecb77 (このIDを非表示/違反報告)
ramune - レムさん» コメントありがとうございます! 面白いなら良かったです…! これからも頑張っていきますので、どうかよろしくお願いします! (2022年6月6日 20時) (レス) id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ramune | 作成日時:2022年4月16日 18時