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席を立ったのは良いものの。
特に読みたい本は無い。
ただ、青柳くんが真面目過ぎて驚いただけだ。
あんな話、「可哀想」とか言って笑って済ませば良い。
真面目に言って解決法なんてやらなくて良いのに。
たまに優しさを引き出してくる『ニンゲン』。
やっぱり苦手で気味が悪い。
…暇つぶし程度で来たし、もう戻ろうかな。
そんな時、前の母の言葉を思い出した。
“ 自分が優しければ誰も離れていかないよ ”
『…そうだね、“ お母さん ” 』
こんな『ニンゲン』だったから捨てたんだよね。
…ごめんね、“ お母さん ” 。
冬弥「…A先輩、」
『…何、もう帰って良いよ』
冬弥「…いえ、一緒に帰りませんか？」
『何で？』
冬弥「なんとなく…ですかね」
微笑んだ青柳くんは、準備をしにカウンターへ戻った。
…まだ許可してないのに。
─────
冬弥「すみません、お待たせしました」
『別に、待ってない』
玄関前に居れば、後から来た青柳くんが頭を下げる。
私は先に来たし謝る必要性は無いだろう。
『早く帰ろ、私行きたい所があるから』
冬弥「今行かないんですか？」
『一旦帰ってから行くの、君と一緒は嫌だしね』
冬弥「俺は構いませんよ」
天然…というのだろうか。
今私が言ったのは “ ついてこなくて良い ” という意味だけど
青柳くんは “ 俺は構わない ” …。
……それとも単に頭が悪いだけ？
いや、でも青柳くんは成績が良いってよく聞くし…。
『…２つ聞いても良い？』
冬弥「何ですか？」
『何で私を追い掛けてくるの？
一緒に居たい友達は居ないの？』
暇つぶしについてきてるのかと思っていた。
それ以外、私についてきて良いメリットは無い。
青柳くんは、誰もが想像しなかった事を言ったのだ。
冬弥「A先輩が好きだからです」
『…………え、』
冬弥「後者の方は、一緒に居たい人は居ますが、それも
貴女が好きだからという理由に繋がります」
『ちょ、ちょっと待ってよ…年上の人は揶揄っちゃ駄目って
習わなかったの？』
自分でもよく分からないくらいに焦っていた。
何で私が「好き」なの？
冬弥「その、お返事は」
分かんないって、私に聞かないでよ。
そんな簡単に返事できたら…その人凄いよ。
『…考えさせて、いつか話すか…「断ります」…え』
冬弥「今、聞かせて下さい」
─────
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ramune - 雪さん» 治してあげて下さい (2022年7月1日 20時) (
レス) @page31 id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - 青柳くんは、私が治します。 (2022年7月1日 0時) (レス) @page31 id: a43bdecb77 (このIDを非表示/違反報告)
ramune - 雪さん» はい。 喜んでいただけたなら良かったです。 (2022年6月29日 19時) (レス) id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - ありがとう。冬弥となら…進んでいける気がしたよ。 (2022年6月28日 23時) (レス) @page30 id: a43bdecb77 (このIDを非表示/違反報告)
ramune - レムさん» コメントありがとうございます！ 面白いなら良かったです…！ これからも頑張っていきますので、どうかよろしくお願いします！ (2022年6月6日 20時) (レス) id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ramune | 作成日時：2022年4月16日 18時
