第4話 ページ5
『これ投げたのアンタ達?』
手裏剣を手に持ちそう訪ねるとさらに顔を青くした。
「天女様ご、ごめんなさい!!わざとじゃないんです!!」
眼鏡をかけた子供は2人より1歩前に出てそう謝罪したが、アタシが目を向けたのは彼ではなく……
______アタシを目掛けて手裏剣を投げようとする子供
「きり丸!やめて!!」
「きりちゃん!?」
きり「くらえ!!天女!!」
シュッと投げた手裏剣は大きく弧を描いて空の彼方へと飛んで消えてしまった。
このくらいの餓鬼はまだ、忍術は上手く使えないのね…
『軌道がアタシのいる所と反対だけど苦手なの?』
少し嗤う様に言うと布を首に巻いている餓鬼が顔を赤くしながら此方を睨んだ。
きり「う、うるさい!!お前みたいな奴が居るから!!先輩たちは…!!先生はいつもいつも!!…うっ」
眼鏡「きりちゃん…」
しん「天女様!今回のことは許してください!!」
「「お願いします!!!」」
声を震わせて冷や汗を垂れ流しながら懇願する2人
口を開こうとした時スっと頸にナニカが当たった
やっぱり来ていたのね
『これはなんの真似?』
土井先生
土井「子供たちに何をした…!!」
血管がはち切れそうな程に浮かび上がっている
『何もしてないわ…むしろされた方なんだけどねぇ?』
「「「……!」」」ビクッ
プチッと皮膚が切れる音、ツッーと血が流れる感覚が頸に伝った。
眼鏡「!…血が!」
土井「…ッ!」
彼もここまでやる気はなかったのか頸からスっと手を離した。
『許して欲しい…なら、今すぐアタシの前から消えてくれない?』
ニコッと笑うと土井先生は彼らを抱き上げ疾風の如く消えていった。
はぁ…これだから餓鬼の相手はめんどくさいよ
本当に癪に障る…
少しイライラしていると戸からトントンと叩く音が聞こえた。
シナ「天女様、夕餉を持ってきました。」
そう言って入ってきた彼女の手にはお盆が握ってあった
机にカチャッと置くとすぐ様この場から離れていった
夕餉を見ると、ご飯と味噌汁、卵焼きに焼き魚、冷奴だった。アタシは鬼なのでご飯…人間食は食べないが流石に食べないと怪しまれる…めんどくさいけど食べなきゃ
箸とお椀を持ち黙々とご飯を食べていった
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作者名:✻*˸ꕤ*˸*⋆ | 作成日時:2022年9月21日 20時