中堂班のタフガール ページ3
解剖室に向かう途中、準備が終わった久部が話しかけてきた。
「坂本さん、結構キツイみたいで…」
「どうせ、中堂さんでしょ？中堂さんと組んだ人、誰も続いてない。」
「誰も…？」
「最長3カ月、最短で3日。」
「おい、私の事忘れてないか」
「そんな中でも、中堂班のタフガールがAってわけ」
「タ、タフガール…？」
タフガールという言葉の意味がよく分からずに久部はAの方を見るが、特に鍛えているという風には感じられない。どちらかというと華奢でスラっとしていて高身長である。まあ、男勝りではあるが。
「そ、Aは中堂班設立当時からずーっと中堂さんと組んでるの。主に記録係としてね。でも、入ってきた人はみーんなすぐ辞めちゃうから臨床検査技師として働く事の方が多いし、実は本業はそっち。」
「本当、アイツがもう少し協力的なら入ってくる臨床検査技師も辞めずに、私は記録係として落ち着いて働けるんだがな。あと、ガールなんて年じゃないからやめてくれ。」
「ま、Aとミコトのお陰で私は中堂班に行かずにすんだからね〜」
「あ、でもああ見えて、中堂さんってバツ一らしいよ」
「え、結婚出来たの…？」
さらっと酷い事をいうミコトと東海林に、容赦無いな…と思いつつ、アイツ結婚なんてしてたか？と疑問に思うが、どうせいつものデマだろうと思い、面白そうなのでそのままにしておく事にした。
「あ、坂本さん。おはようございます。」
「ああ、Aちゃんか…。おはよう…。」
自分の名前のカードを貼るのを躊躇っている坂本さんに挨拶をする。
「はぁ…。Aちゃんって本当に凄いよね。あの中堂さんとずっと組んでるんでしょ？俺はもう心が折れそうで…。何か秘訣でもあるの…？」
「秘訣…。特には無いですが強いていえばああいう人だと割り切る事じゃないですかねー」
「俺には無理そうだよ…」
そんな他愛もない話を坂本さんとしていると、既に準備を終えた中堂がイライラした様子でこちらに話しかけた。
「遅い」
「はっ、ご、ごめんなさい」
「すぐ行きまーす」
明らかに動揺する坂本さんと裏腹に私は間延びした声で返事をして、今日の遺体の解剖場所へと向かった。
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灯(プロフ) - りなさん» まさかコメントをいただけるなんて…！ありがとうございます！自分の思い通りにくっついてくれるか心配ですが頑張ってみようと思います！ (2018年3月28日 3時) (
レス) id: f8c46eabca (このIDを非表示/違反報告)
りな - これからどうくっつくのかとても楽しみです！更新頑張ってくださいね！！ (2018年3月28日 2時) (レス) id: 8a0990f49a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯 | 作成日時：2018年3月25日 0時
