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『…私はたぶんどこかぶっ壊れちまってる
アンタの気持ちがわからないわけでもない
…けどね、いくら怪物だって怪物なりに思う所は誰にだってあるんだ』

御「…?」

『まぁ、つい最近再会したやつが
何言ってんだって話なんだけどね』

御「最近…って、同じ学校とかそういう友達じゃないの?」

『うん、まー過去に色々とね
そんで6年くらいは離れ離れだったんだけど』



彼女の目には、私とアイツがどれほどの距離に思えているんだろう



過去と言ってもたった1ヶ月しか過ごしていない。


それでも私は、その時を忘れた事はなかった




『…あの実験はもう終わりだ
再開される事もなければ、妹達が死ぬ事ももうないよ』

御「!それっ、ホント!?」

『確かな情報
妹達の今後は、あの医者にでも聞いてくれ』




そう言うと彼女は良かったと、安堵の声をもらしていた


それほどに思い詰めていたんだろう




『それと、さっきの質問だけど
今回の実験に関しては、ある意味
アンタと同じ加害者ってとこかな?』

御「は…?」



それもつかの間
ごめんね、急な現実をぶちかましちゃって。


“加害者”なんて、彼女には重い言葉かもしれない


御坂美琴の涙を見れば、DNAマップを提供したのにかなりの後悔をしたんだろうし




『…私にもね昔いたんだ、自分のクローンってやつが』




見開いた彼女の目には一体何が写ったのだろうか


驚きのあまり、言葉を発することもできない御坂は



ただ脳裏に自分と瓜二つの、妹達の姿を思い浮かべる事しか出来なかった

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作者名:弦一郎 | 作成日時:2019年7月11日 20時

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