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「ったく人を泣き虫とか言うわりにてめェもしっかり泣き虫なんじゃねェか」
『だってコレは…!』
「いーンだよ、ンなもん。
俺は今までこれ以上の事をしてきたンだ
だから別に後悔しちゃいねェ」
腕の中で、表情はわからないけど
その声はとても強くて
やたら安心させてくれる
思ってたよりも一方通行は何倍も強い。
これじゃああの時とはまるで立場が逆だ
『…なんか、懐かしいね
昔はこうやってよく寄り添ったりしたっけ』
「ガキの頃の事は覚えてねェよ」
『え〜なにそれ、今と逆の状態が結構あったよ』
「……知らねェなァ」
抱かれたまんま懐かしんでみる
本当に忘れたのか、実は覚えてるのか私にはよくわかんない
私はちゃーんと覚えてるというのに
なんてくすくすと腕の中で笑っていると
なんだか一方通行も笑っている様な気がした
スパァンッ─────
「おっじゃまっしまーす!ってミサカはミサカは有り余った元気を発散しにアナタの部屋に遊びに来てみたり!」
「『!?』」
突然病室の扉が開く。
そこにはまんまその通りの打ち止めの姿…は、私には見えない。
打「はっはわわわわわっ!やっぱり2人はそう言う関係!?ってミサカはミサカは一方通行の意外な一面を驚きつつみんなに報告しにいくー!」
一「おいゴラ待てクソガキィ!!」
『ぶふぅっ!潰れる!私潰れるぅ!』
打ち止めを止めようと手を伸ばす一方通行
私はその勢いのあまり体が潰される状態に
…私ってさ、なんかいつもいい感じのところでこんな役ばっかされてない?
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作者名:弦一郎 | 作成日時:2019年7月11日 20時