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天「ははっ!やったぞこれで邪魔はなくなった!あとはお前に復讐することで俺は…!」
間抜けな声をあげる天井の手にはもう拳銃はない
さっきの反射で弾かれてしまって、辺りを見渡していた
倒れた一方通行の上体を抱き上げる
前に一度、彼が自分からやってくれたように
大事に大事にAは胸へ彼の頭部を寄りかからせる
脳への傷は、多分届いて無いだろう
けど出血は致死量でほぼ間違いない
早く病院に運ばなければ助からない
一方通行へ何とか一命を取り留める為のエネルギーを送り込んでいく。
天井が銃をみつけたのか
なんだかバカみたいに吠えずらっている
うるせぇよ、言葉にする気も起きなくて脳内で吐き捨てた。
天「あははっ!殺してやるっ、殺してやるぅ!!」
『…いいから、そういうの
もうたくさんだ、さっさと私の頭もぶち抜きゃいいよ』
それでもエネルギーを送り続ける。
もうどうでもいいよ
一方通行が死なないのなら、それでいい
どの道、コレは私の蒔いた種なんだ
研究所の破壊をしてなかったら、
クローンなんてもの造ったりしなかったら、
私が彼と再会しなかったら────
どれもこれも、私の責任だ。
脳天撃ち抜くなりなんなりしてくれればいい
血みどろの一方通行を抱きながら
薄ら笑いを浮かべる。
─────どうしたって、私は死ねないんだしね。
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作者名:弦一郎 | 作成日時:2019年7月11日 20時