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たっく…どォなってンだ、こりゃァ



「おや?目が覚めたんだねぇ?」

「あァ」




目を覚ますと病院のベッドの上
時間は正午になる前ってところか


なンで俺がこんなところにいなくちゃなンねェンだァ?




「君は回復力が凄いねぇ?医者として目を見張るものだよ」

「だァからなンだよ
俺はもう帰っていいって事か?」

「うーん…
ま、元気ならここにいる必要もないしね」




一方通行が目を覚ましてもAが病室に来ることはなかった


昨夜あんなに殴られて、完敗したというのに
彼の怪我は重症なのは指の骨折程度で
あとは打撲に擦り傷ほどだった



カエル顔の医者は、すでに入院するほどの事じゃないと判断してはいたが
彼をこのまま帰していいのかもわからないでいた





.





.





『気性の荒いアイツの事だ
起きたらヒステリーでも起こすかもしれないけど、そんときはよろしく頼みますよ』

「うーんさすがにそれは困るんだけどねぇ
何しろ注射も受け入れてくれないでしょ?」



なんて彼が眠っている時の会話を思い出してるも
彼の精神は至って落ち着いているように見えた




遠回しに、迎えに来て。
と言ったつもりだったんだが、彼女はまだ病院に現れてはいない




「とりあえず、君を運んでくれた子から手紙を預かってるから
読んでみるかい?」

「あァ?手紙だァ?」

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作者名:弦一郎 | 作成日時:2019年7月11日 20時

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