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天井の計画を知ったAは変わらずバイクを走らせていた。
やばやばやばやば〜!
ヤツの計画は単純に妹達を利用した破壊工作だった
そこまでは至って単純
外部組織と手を組んだのもその為
…が、本当の狙いはそこじゃなかった。
打ち止めという司令塔を使って
妹達に反乱を起こさせるというのはついでの計画
反乱は、私を殺す為の作戦だったんだ。
『いやっはぁ、参ったねェこりゃ』
バイクの後ろには見慣れないバンの追跡車
どうやら私を処理する為の協力者である外部の組織らしい
これを野放しにするんだから統括理事会もそうとうなサディストだ
あの時、あの研究所の破壊は
天井に見られていたんだろう
あのドグされの考えることだ
計画の凍結で行き場所が無くなった事を恨んでいるに違いない
ミラー越しに見える、外部組織は
窓から顔を覗かせて銃器を構えている
『ちょちょっと!街中でそれは…まずいって!』
なりふり構っていられない状況に思わずアクセルをぶん回す。
腐っても闇の組織だというのに
美学っていうものが無いんだろうか
『(はぁ、これだから借金まみれの中年は…)』
スピードをあげたAのバイクは
町外れへと向かっていく
所詮、金で雇われた年寄りってやつは
仮にも暗部に身を置いている彼女とは埋められない実力、があった
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作者名:弦一郎 | 作成日時:2019年7月11日 20時