入学式？？ ページ4
「新入生？」
「貴方が目覚めたたくさんの扉が並んでいた部屋ですよ。この学園へ入学する生徒は、全てあの扉をくぐってこの学園へやってくるのです。通常、特殊な鍵で扉を開くまで生徒は目覚めないはずなんですが……」
「俺は炎が扉を吹き飛ばした気がするけどな。カナは？」
「私？私は炎の影響で少し空いたから蹴飛ばして出てきたよ？」
カナ…蹴飛ばすなよ…損害賠償金とか言われたらどうするんだ！そんな金カナの母さんも持ってねぇぞ。
「蹴飛ばした…という言葉を聞いたとしても炎の影響ということで結局元凶は全てこの使い魔のようですね。連れてきたのならちゃんと責任持って面倒を見なさい。」
「いや、俺たちコイツのこと知」
「……おっと！長話をしている場合ではありませんでした。」
いや今コイツがっつり言ってること遮ったよな？？な？？
「早くしないと入学式が終わってしまう。さあさあ、行きますよ。」
「その前にここはどこでお前は誰…デスカ」
「無理矢理感溢れる敬語…まぁいいでしょう。でも意識がまだはっきりしてないようですね…まあいいでしょう。よくあることです。では歩きながら説明してさしあげます。私優しいので。」
意識がはっきりしてない…？てか自分のことを自分で優しいっていうとかヤバイな…
「ごほん。ここは『ナイトレイブンカレッジ』。世界中から選ばれた類稀なる才能を持つ魔法士の卵が集まるツイステッドワンダーランドきっての名門魔法士養成学校です。そして私は理事長よりこの学校を預かる校長。ディア・クロウリーと申します。」
「ま、魔法士？？魔法って2次元だけじゃ無いの？ユウ」
「だよな」
あとツイステッドワンダーランドってどこだよ。俺らの知ってる地名じゃねえな。
「この学園に入学できるのは『闇の鏡』に優秀な魔法士の資質を認められた者のみ。選ばれしものは『扉』を使って世界中からこの学園へ呼び寄せられる。貴方のところにも『扉』を載せた黒い馬車が迎えに着たはずです。」
「ねえユウ、顔が怖い馬いなかった？」
「あーね」
「あの黒き馬車は、闇の鏡が選んだ新入生を迎えるためのもの。学園に通じる扉を運ぶ、特別な馬車なのです。古来より特別な日のお迎えは馬車と相場が決まっているでしょう？」
つまり、勝手に連れてこられたのか…てかどこの相場だよ。ヤベーな勝手に連れて来られるとか世も末だな
「さっ、入学式に行きますよ。」
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作者名：enigma | 作成日時：2021年11月23日 18時
