芥川.風邪※月輝様リクエストby夜桜夢 ページ17
ガチャ、と扉の開く音。
芥川が帰ってきた合図だ。
ちなみに基本無口なので「ただいま」などという台詞は会いに行くまでない。
「おかえり!」
「………」
玄関まで迎えに行くと、案の定血の匂いをまとった芥川。
いつもならここで返事を返してくれるのに、何もない。
「芥川……?」
「A………………」
「えっ、ちょっ………!大丈夫ッ!?」
ふらり、と華奢な身体が揺らぎ、倒れかける。
慌てて支え顔を見ると、頬が好調していた。息もどこか弱々しい。
「熱ッ……!」
額に手を添えると、非道い高熱だった。
判った、風邪だ。
「身体が……怠い、寒い……何だこれは」
「風邪だよ、早く寝なきゃ!」
急いで外套を脱がせベッドに寝かせ、氷枕や飲水、その他諸々を用意。
「ほら、水飲んで……」
身体を支えて水を飲ませる。
けほっと咳き込み、怠そうに芥川はベッドに身体を預けた。
「最近任務立て続けにあったもんね。無理しちゃ駄目だって云ったのに………」
「……この程度、僕には何とも……ゴホッ」
「はいはい無理しない」
本当にこの人は……と半ばため息をつく。
もう少し自分を大事にしてほしい。
改めて芥川を見ると、目を開けるのも億劫なのか目を閉じて小さく息をしていた。
肌が白い故に顔が赤いのが判りやすい。
閉じられた目からは整った長いまつ毛がすらりと伸びている。
僅かに開いた口から漏れる熱っぽい吐息。
…………
教えて芥川。
いつの間にそんな色気を身に着けた。
「あー、もう………!」
見ているこっちが恥ずかしくなって思わず目をそらす。
途端、僅かにシーツに置いていた手が動かされる感覚。
慌ててそちらを向くと、芥川が私の手を持って頬に寄せていた。
「………冷たい」
「ッ………!?」
どうやら熱いからか私の冷たい手が心地良いらしくて。
何、これ、可愛い過ぎでしょ………!?
「ん"ん………!!」
結論。
私の恋人はとても可愛い。
•.*•°•.*•°
寝てる間も芥川はずっと手をギュッと握っていたという天使説。
リクエストありがとうございました!
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恋羽(プロフ) - イチゴフラペチーノさん» ありがとうございます!返信遅くなりましたすみません! (2018年1月4日 20時) (レス) id: 7951348906 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴフラペチーノ(プロフ) - 恋羽さん» 敦くん可愛いです! (2017年11月26日 10時) (レス) id: e3c16ab556 (このIDを非表示/違反報告)
恋羽(プロフ) - チビ猫さん» ありがとうございます…!凄く嬉しいです(´;ω;`)ブワッ (2017年9月10日 15時) (レス) id: 7951348906 (このIDを非表示/違反報告)
チビ猫 - 完結おめでとうございます!!始終悶えていました!!作者様これからも頑張ってください!! (2017年9月10日 8時) (レス) id: cb3c918c22 (このIDを非表示/違反報告)
恋羽(プロフ) - 月輝さん» ありがとうございます……(> <) (2017年8月26日 18時) (レス) id: 7951348906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜桜夢&恋羽 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年5月21日 6時