拾われる ページ9
ﾐﾖﾝ「何してるの？」
「え…？」
ﾐﾖﾝ「こんな時間に女子一人で歩いてたらどうするのよ？」
この人…
ﾐﾖﾝ「ここで出会ったのもなんかの縁だから、一緒に飲もう？」
誘われたけど…家で飲むの？
ﾐﾖﾝ「散らかってるけど、適当に座って？」
そう言わて私は適当に腰を下ろす…差し出されたのは果汁100％のリンゴジュース。ミヨンさんは何を飲むのかと思えば…缶ビール。
ﾐﾖﾝ「飲みたいの？」
「いや…なんか意外だなって思って。」
ﾐﾖﾝ「何が？」
「なんて言うかよくわからないんですけど…女優さんが飲むのってワインとか高級なイメージ…」
ﾐﾖﾝ「そう？」
「なんて言うか…もっと高級レストランや高級ホテルで飲むイメージしかなかったです。」
するとミヨンさんは笑う。なんで？
ﾐﾖﾝ「女優のイメージがそんなだと嬉しい。でもね、お酒ってどこで飲むのが一番だって思う？」
「高級…」
ﾐﾖﾝ「ぶー！
お酒は屋台で飲むのが一番うまいの。食事だって…高級な料亭やレストランよりも屋台のほうがうまいし、コンビニや普通のお店のほうがおいしいの。」
え…？
ﾐﾖﾝ「実家は？」
「え…っと、ソウルです。」
ﾐﾖﾝ「都会育ちだ…私ね、釜山の出なんだ。」
釜山…？
ﾐﾖﾝ「釜山のイメージってどう？」
「応答せよ1997とか…」
ﾐﾖﾝ「バカにしんでよ…じゃなくて、バカにしないで。
ドラマほど方言キツクないし…。」
そう言って笑うミヨンさん。ミヨンさんはきれいだと思う。
ﾐﾖﾝ「何？」
「ミヨンさん…きれいだなって…」
ミヨンさんは私の頭をぐしゃぐしゃにして
ﾐﾖﾝ「私から見たらあんたのほうがかわいいって、きれいだって思うのに…」
「え…？」
ﾐﾖﾝ「なんかあったあんたに対して失礼かもしれんけど…Aの今にも泣きそうな顔はきれいだった。
きっとあの顔してたら、うちの事務所にスカウトされてたよ？」
「え…？」
ﾐﾖﾝ「うちの事務所のスカウト基準…おかしいから。」
そう言うとミヨンさんは自分がスカウトされた時のことを話し出した。
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作者名：いっちー | 作成日時：2013年12月29日 20時
