骨抜き*DO* ページ44
骨抜きって…こういうことを言うんだろうな。
今じゃ妖精を越した天使と言われるAちゃんと歌える機会がボプの海外活動で巡ってきた。
でもあの男に骨抜きになる理由はないよね…。どうせ骨抜きになるなら、仲良しのクリスヒョンやタオ君ならわかるけど…ジョンイナにも振り向かない彼女がなんでこんなにもヒョンソンごと気で骨抜きになるのか…
不思議。
ヒョンソンは…そうでもないみたいだけど。
そういえばナコちゃんもヒョンソンオッパが一番って言ってたっけ？いったいヒョンソンなんかのどこがいいんだろうね？
そうは言っても…
DO「Aちゃん…よろしくね？」
「はい。よろしくお願いします。」
DO「頭下げないでよ…。僕からヌナにお願いしたんだ。」
「え？」
DO「ヒョンソンが海外に行ってる間、僕でよければ歌わせてくださいって。」
警戒はない…だけど…何かが違うみたい。一緒に歌っていてもどこかで音を気にしたり、どこかで振付を間違えたり…
DO「手話ってさー…難しいよね？」
「手話なんてしない…だって、ギョンスオッパと歌うのは人生の応援歌のほうだもん。」
DO「そうだけど…僕も告白パフォーマンスしてほしかったな…」
思わぬ本音…だけどAちゃんは笑顔で僕の心を踏みつけた。
「告白パフォーマンスはヒョンソン君以外の男の人にはしないって決めてるの。」
なんで？誰も…
DO「誰も勘違いしないよ？
勘違いしそうなのはジョンイナだけど…。」
「だけど私が音楽番組に出ていいって判断したのは人生の応援歌だから。
本当はね、ヒョンソン君がいないことが嫌。私の隣は…ヒョンソン君じゃなきゃだめなの。」
ヒョンソン…その名前を聞くだけでいらいらする。
「でもそう思ってたら帰ってきたときに怒られる…」
DO「どうして？」
「これ見て？」
そう言って渡してきたのは大きめの付箋？
―――俺がいないからって手を抜くな！
俺がいないとダメとか弱音を吐いてたり、パフォーマンスができなかったら帰国後覚えとけ！―――
ぐしゃぐしゃにしたい気持ちを抑えて…
DO「いい人だよね。」
そう言っていた。でもね…好きになったらダメだよ？スジョンヌナも困るんだから…
それに僕だって困るんだ…だって
DO「好き…」
「え？」
DO「Aちゃんの声がだよ。」
本当は嘘…Aちゃんが好きなんだよ？
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作者名：いっちー | 作成日時：2013年12月29日 20時
