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当たり前だが、一番後ろの席から黒板は見えない。
先生が何かわやわやと解説を入れながら、黒板を数式で埋めていく。
しかし、私にはそれがそもそも数式なのかすらわからなかった。
おまけに前の席はクラス1の長身を誇る川西である。
視力うんぬん関係なくそう言えば黒板元から見えなかったわ。
うん、これは話聞かなくてもいいよ、って神の啓示だよね。
そう一人納得して、授業を放棄。
頬杖をついて、前の席の川西の背中を眺める。
さすがは全国常連バレー部だけあって、しっかりとした肩幅に、やっぱり男の子なんだなあって思った。
ぴょんぴょん跳ねた襟足はなんだかかわいらしい。
『――俺、吾妻はメガネかけてない方が好きかも』
今朝の川西の言葉が、ふたたび脳裏をよぎる。
すぐに『忘れろ』と言われたけれど、ダメだと言われたら逆に好奇心がわくのが人間の性だろう。
素直に受け取れば、『メガネ似合わない』ってところだろうか。
……正直自覚はあった。
度が強いと目が小さく見えてしまうし、もともとメガネが似合わない顔らしく、『がり勉』だの『教育ママ』だのよくわからない酷評をもらうこともある。
コンタクトにしてもいいっちゃそうなんだけど、先述の通りゴロゴロしてしっくりこないから避けていた。
コンタクト、ねぇ。
――もしもコンタクトにしたら、川西は『そっちの方が好き』って笑ってくれるんだろうか。
「……っ！？」
一瞬浮かんだ考えに、自分でも驚いた。
どうして川西の評価を気にしてるの？
自分が自分じゃないみたいに、心臓が高鳴るのを鎮められない。
気が動転して、頬杖をついていた腕が机から滑り落ちる。
衝撃で筆箱がガシャンっ！と派手な音を立てて床に落ちた。
「すいませんすいませんっごめんなさいっ」
周囲の人に小声で謝りながら、慌ててしゃがんで散らばったペンを拾い、椅子に座り直す。
焦った。ほんとに焦った。
筆箱落としたこともだけど、私の思考をずっと川西が占めていることに。
なんなんだ、と大きく息を吐く。
瞬間、目の前の大きな背中がこっちを向いた。
「……はい、これも」
そういう川西の手には、拾い忘れたらしい私の修正テープ。
「っへ、あっありがと！」
受け取るときに、一瞬だけ手が触れる。
それだけで心臓がでんぐり返ししたみたいにばくばくとうるさくて。
――え、嘘、これ、もしかしなくても、
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びす(プロフ) - コンタクト強いですね……(^ω^)ﾒｶﾞﾈｪ… (2018年9月18日 23時) (
レス) id: cb6d1b30b9 (このIDを非表示/違反報告)
有紗(プロフ) - 私もヒロインちゃんと同じで、宇宙柄が好きなので、共通点があって、少し舞い上がってしまいましたw (2018年2月12日 16時) (レス) id: 75977457a6 (このIDを非表示/違反報告)
文野ゆかり(プロフ) - 前までどうも思っていなかった太一を、この小説を読んで好きになりました！夢主ちゃんが左胸に太一の手を当てたとき、太一が「……D、」と言ったときは吹きましたwwwwというか、2話に一度は笑ってましたwwwww めっちゃキュンキュンしました！！！ (2017年5月6日 17時) (レス) id: 5d1d269320 (このIDを非表示/違反報告)
てふ子(プロフ) - うぃらんさん» お返事遅くなってすみません！太一くんかっこいいですよね……ニヤニヤしていただけたみたいで嬉しいです(笑)応援励みになります！続編出したのでよかったらよろしくお願いします！！ (2017年3月5日 0時) (レス) id: a584b5f4ae (このIDを非表示/違反報告)
てふ子(プロフ) - ナギさん» お返事遅くなってすみません！告白シーンは私もどうしようかと練りに練ったのでそういっていただけてとても嬉しいです！コメントありがとうございました！ (2017年3月5日 0時) (レス) id: a584b5f4ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひな x他1人 | 作者ホームページ：https://twitter.com/pp__synd
作成日時：2016年12月20日 21時
