あいつの事を好きな君【瀬見英太】

22.あれから ページ22

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休み時間に、スマホをいじっているAちゃんを後ろから見つめる。
俺が買ったストラップをつけている。
まぁ、本人が気に入ってたんだから
つけるのは当たり前なんだろうけど。
それでも俺が買ったのをつけてくれているのは、嬉しかった。



でもまだ、気になる事は山ほどあるのだ。
阪井さんと隼人はあれからどうしたのか。
Aちゃんは今でもやっぱり隼人のこと好きなのか。
部活で隼人に聞いてみた。



『あれから、阪井さんとどうなったの？』

「あー、うん。まぁ普通に仲いいけど……
もうそういうんじゃないかな」

『そういうのって？』

「友達でいいかなって意味」



水族館で、うまくいかなかったのかな。
あれから何度か、2人が楽しそうに話している姿は見かけた。
でも、付き合ってるわけじゃなかったんだ。



「俺ってやっぱり鈍感だったね」



隼人が意味深に呟いた。



『何？どういう意味？』

「俺、好きになった子には自分からガンガン行く方だし。振られてもあたって砕けろ、って感じなんだけどさ。自分のことを好きでいてくれてる子がいるなんて、考えたこともなかったよ」



……それって、どういう意味？
聞きたかったのに言葉が出てこなかった。

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