あいつの事を好きな君【瀬見英太】

17.彼の好きな人 ページ17

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Aside



胸がずきずきと痛む。
山形くんは、珠のことが気になってるって。
よりにもよって、私の友達。
よりにもよって、私と全然違うタイプ。
珠はかわいらしくて、ふわふわのロングヘアが似合ってて、小柄で、守ってあげたくなるような
THE 女子って感じの女の子で……。
私とは正反対。



それに珠は、きっと山形くんがタイプではない。
山形くんとくっついて欲しいわけじゃないけど
山形くんが振られるのは……心が痛い。
けれど珠には正直に話さなくちゃ……。




「うん、ごめん。山形興味ない」



珠に話すと予想通りの反応。



「だ、だよね……」

「でもこのチャンスは逃がさない」

「チャンス？」

「これきっかけで、私瀬見くんとお近づきになりたい」



珠は意外にたくましい……。



「ダブルデートしよ！Aと私と瀬見くんと山形くんで！！私は瀬見くんと、Aは山形くんと仲良くなるように努力すればいいでしょ！そしたら山形くんも心変わりするかもしれないし、瀬見くんが私のこと好きになってくれるかも！」

「珠……強い。見習わなきゃ……」

「Aは山形くんが好きなんでしょ？諦めることないよ！」

「う、うん。まだ頑張ってみる」


珠が友達でよかった。
昼休み、瀬見くんに話してみよう。

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