【キヨ】君の隣に立つ方法 ２

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全くもって意味がなかった。


手を軽く掴まれて、そのまま映画館とは真逆の方向へと歩みだそうとする。



「本当にやめてください！！」

「なんで？お姉さん、可愛いからさ。
俺らが一緒に遊んであげるって言ってんの。」



誰もあなた方に遊んで欲しいなんて頼んでいないと思うけど。

つい本音を言うもんなら確実に手を出される。


ああ、こんなことならキヨくんと離れなければ良かった。



「俺の女に何してんの？」



身長180越えの彼から見下ろされて、オマケに信じられないくらい目つきが悪いもんだから、ナンパしてきた男共も慌てて逃げ出す。



「ごめん、1人にさせて。」

「ううん、大丈夫だよ！」

「……またAに怖い思いをさせた。」



そう悲しそうな目で言うところを見ると、申し訳なさが胸で膨らむ。



私よりもきっとキヨくんは、私が怖がることに対して敏感だ。

何よりも背後からの接近には、人一倍気を使ってくれてる。



「キヨくんが気にしなくていいんだよ。


ほら！映画観るんでしょ？
インスタグラマー出来なくなっちゃうよ！」



たまにはインスタも更新するって、デートに来たのに暗い気持ちになんてさせたくない。




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