【キヨ】君の隣に立つ方法 ２

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家のリビングへたどり着くと、落ち着きを取り戻して再度封筒を確認する。


どこにでも売っていそうな白色の封筒。
文字の書かれていた紙も一般的なA4のコピー用紙。


となると、手がかかりになりそうなのは同封されていた数枚の写真だけ。



「楽器庫の写真まで…？」



私の通う音大のオーケストラ部には、楽器や備品、私物なんかを置く楽器庫がある。

ただし、それは一般人は立ち入り禁止で部員以外が入ることは不可能なのだ。




そんな場所の写真を撮ることができる…ということは、るゐの熱狂的なファンである可能性は低そうだ。


るゐの素性は、顔すらライブのときも一部隠して出演したくらいだから、ましてや通っている大学なんて明らかになっていないだろう。

いくら熱狂的なファンとはいっても、短期間で調べるのは厳しいはず。



「じゃあ一体、誰なの……？」



疑問で頭の中を支配されるなか、一枚の写真が目に止まった。



それは、例のカフェで私がフレンチトーストを楽しんでいる写真なのだが、カウンターの奥から撮られたような構図なのだ。

あのカフェで、大学内の写真まで怪しまれることなく撮れる人なんて彼しかいない。




私は、直接彼にあって確かめるためカフェに向かった。




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